インターネット上でモノを売る際、ランディングページを作り、ユーザーの興味を引き付ける必要がある。九州で一貫してダイレクトマーケティング型ネット広告に従事する、売れるネット広告社の加藤公一レオ氏が良いと考えるランディングページを紹介してもらう。
第12回は、ネット広告で“100%確実”に効果と売り上げを上げる最強の戦術を紹介する。
ここでは、『販促会議』2012年10月号に掲載している第12回の全文を2回に分けて掲載します。
エーザイ「ユベラ 贅沢ローヤルゼリー
文:売れるネット広告社 代表取締役社長 加藤公一レオ氏
儲かる仕組みをつくること!
ネットで売り上げを最大化するためには、広告にお金を投資する前に、儲かる“仕組み”を構築することが重要だ。多くの通販企業は、仕組みが無いまま広告を実行しているが、仕組みができてこそ、広告が生きる。それはとてもカンタン。三つのステップを継続的に行うことである。
- 広告で多くの「見込み客」を効率良く集めること=高いレスポンス
- その見込み客の多くを注文してくれる「既存客」に引き上げること=高い引き上げ
- その既存客に何度もリピートしてもらい「固定客」にすること=高いリピート
1. レスポンス、2. 引き上げ、3. リピート、この三つが売り上げの最大化につながるのだ。成功している通販企業は、どんな業種であろうと、上記三つのルールに沿ってネットマーケティングを行っている。
広告ランディングページを作ること!
ネット広告を行う場合、大原則として、誘導するサイトは、「本サイト」ではなく、必ず商品ごとに完全に独立した「ランディングページ」にするべきである。「ランディングページ」では “瞬発力と勢いで申込ませる”構成が必要。売るためにお客さまを説得する、攻めのセールスレター型のページ構成になっている必要がある。当然、その「ランディングページ」からは、ほかの商品ページに一切飛べないような形にしておくことが重要だ。「ランディングページ」を制作すると、今までの経験側上「本サイト」に比べて、約2~4倍コンバージョン率が上がる。
ランディングページを“フォーム一体型”にすること!
最近は多くの広告主がネット広告を行う際にランディングページを制作しているが、せっかくランディングページを制作したにもかかわらず、“注文アイコン”を押した瞬間から本サイトの「ショッピングカート」システムにつなげてしまっている。日本の「ショッピングカート」はランディングページから注文完了までに平均的に “八つ”ページ遷移がある。届け先の入力、支払方法の入力、とページ遷移が進むたびにバケツの穴から水が漏れるように、どんどんお客さまが離脱していってしまい、注文完了ページまでたどり着かない。
では、この通称“カゴ落ち”と呼ばれる離脱を改善するためにはどうすればよいのか?答えは簡単。単純にランディングページから商品購入までの遷移を短くすればよいのである。ランディングページからショッピングサイトのカートにつなぐ構造をやめ、ランディングページと「申込みフォーム(エントリーフォーム)」を“一体型”にしてしまえばよいのだ。
ランディングページの中に「申込みフォーム」を設置し、お客さまが記入したら「入力内容確認ページ」があり、その次に「注文完了ページ」がある、というシンプルな構造にすることで、お客さまは“三つ”のページ遷移で商品を購入できるようになり、劇的にランディングページのコンバージョン率が上がる。ランディングページがショッピングカートにつながっている場合と比較すると、「フォーム一体型」に変えるだけで約1.5~2.5倍はコンバージョン率が上がるはずだ。
ランディングページの“確認画面”でアップセル率を上げること!
私が一番オススメするテクニック。それは、ランディングページの「確認画面(ページ)」を有効活用して、劇的にアップセル率を上げるというものだ。ネットでアップセルを狙いたい場合、一番効果的なタイミングはお客さまが面倒くさい申込みフォームを記入した後、つまりは「確認画面」である。あと一歩で商品が申込み完了になる「確認画面」のタイミングで、劇的にアップセルができるのだ。具体的に言うと、「確認画面」で「お申込みを確定する前に…」とお客さまの目をとめて、「確認画面」でアップセルしたい方向にお客さまを説得して行き、ページの最後に“二つのアイコンを左右で表示”するのだ。例えば、左側に「7日分無料お試しセットのみで申込む(広告で申込もうとした商品)」のアイコンを、右側に「30日分の本商品を申込む(アップセルさせたい商品)」のアイコンを配置する。このような構造にすると、面白いぐらいにお客さまが右側のアイコンを押してしまうのだ。
あくまで参考値だが、この「確認画面でアップセル」の仕組みを使えば、「無料お試しセット」から「本商品」へのアップセル率(引上率)は最大20%、「500円お試しセット」から「本商品」へのアップセル率(引上率)は最大30%、「商品A」から「商品A+B」へのアップセル率(クロスセル率)は最大60%、「その都度購入」から「定期購入」へのアップセル率は最大80%になったりする。
通販業界では、ネットで「無料お試しセット」からの2Stepマーケティングで「本商品」へ10%引き上げられれば十分と言われる。“メール配信前のこの段階”なのにこれだけ引き上げることがどれだけ奇跡的なことか理解いただけると思う。
ランディングページの“完了画面”で口コミ率を上げること!
口コミを狙いたい場合、一番効果的なタイミングは、お客さまが申込みを完了した後、つまり「完了画面(ページ)」である。「完了画面」で「ありがとうございました」とお礼を言うだけでなく、友達紹介を狙うのである。スクリプトを埋め込んだ紹介アイコンを設置することで、各アイコンを押すと簡単に“2クリックで”メールやソーシャルメディア上に指定した文章とURLを口コミすることができ、劇的に口コミ率がアップする。
続きの「ネット広告で“100%確実”に効果と 売り上げを上げる最強の戦術(まとめ)!(2)」は10月2日(火)にアップします。
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加藤公一レオ氏(かとう・こういちれお)
ブラジル・サンパウロ生まれ、アメリカ・ロサンゼルス育ち。大学卒業後、三菱商事、Euro RSCG、ADKにて、一貫してネットビジネスを軸としたダイレクトマーケティングに従事。現在は、単品通販が数多く存在する九州において、ネット広告ビジネスの総合プラニングおよびコンサルティング活動を行っている。
ウェブサイト:www.ureru.co.jp