「SHIODOME IT MARKET」でみるO2O技術

リテーラーに注目されるO2Oですが、クリック&モルタル→ECの台頭→O2Oと大雑把にトレンドを追いかけてみると、それぞれのフェーズにおいて概念の進化に紐付いて技術的な発展が見えてきます。

EC市場の成長の背景には様々な技術革新がありました。

消費者にあの手この手を使い、商品そのものの価値を体感いただき、購入してもらうのはリアル(リテール)でももちろん当たり前のことですが、ECという領域においては、商品の新しい売り方や施策が効果・効率を具体的な数値として検証可能な環境下にあり、そこで様々な取り組みがなされて来ました。

商品購入の手続きを簡素させるAmazonの1クリック購入に始まり、ユーザーの購入商品ベースにしたレコメンデーション(協調フィルタリングなどの)技術、逆オークションや一定時間ごとにディスカウントされていくプライスカウントダウンなどなど。

消費者のリテラシーが向上した、ECでクレジットカードを入力する抵抗感が低下したなどの理由もあるでしょうが、各EC業者のチャレンジによって様々な技術発展があり、ECにおけるモノの買いやすさ、買い方が変わってきたということがEC市場の成長を後押ししてきた一番の影響要因ではないかと思っています。

とは言え、ECがかなりの影響力を持っている現状であっても、ECが民間消費全体に占める割合はわずか2.46%でしかありません。

スマートフォンの普及とソーシャルメディアの一般化などによって、リテール(リアル)においても、ECなどで培われた技術が直接的に利用しやすい環境ができてきています。

O2Oに期待されていることの1つとして、ECの分野などで培われてきた技術的な発展を活用して、リテーラー間のパワーバランスをひっくり返すというのがあるのかもしれません。
※ECに囚われない技術的発展も勿論あります。

電通のエントランスで「SHIODOME IT MARKET」というO2Oの技術体験ができる展示を行っています。
O2O時代で注目される技術を体感してみてください。

shiodome

民間消費のわずか2.46%でしかないとされているECにおける技術をリテール(リアル)に持ち込んで既存の競争環境をひっくり返してしまう。そういう視点でO2Oを見てもアイデアは多く浮かんでくるのではないでしょうか。

吉羽 一高(電通デジタル・ビジネス局 アート・ディレクター)
吉羽 一高(電通デジタル・ビジネス局 アート・ディレクター)

電通デジタル・ビジネス局メディア企画部、アート・ディレクター。
SEMやYou Tubeのメディア価値測定など新しい価値尺度の算出やテレビと組み合わせたリッチメディア広告の立ち上げなどを経て、現在は、Google、Facebook、Twitterなどのプラットフォームを活用したコミュニケーション設計・プロダクト開発、iPhone/Android向けのアプリケーション制作担当。また、テレビ・新聞・雑誌などのメディアとインターネットのクロスメディア戦略やサービス開発なども手がける。

吉羽 一高(電通デジタル・ビジネス局 アート・ディレクター)

電通デジタル・ビジネス局メディア企画部、アート・ディレクター。
SEMやYou Tubeのメディア価値測定など新しい価値尺度の算出やテレビと組み合わせたリッチメディア広告の立ち上げなどを経て、現在は、Google、Facebook、Twitterなどのプラットフォームを活用したコミュニケーション設計・プロダクト開発、iPhone/Android向けのアプリケーション制作担当。また、テレビ・新聞・雑誌などのメディアとインターネットのクロスメディア戦略やサービス開発なども手がける。

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