博報堂は5日、社内の専門組織「博報堂ユニバーサルデザイン」を「博報堂ダイバーシティデザイン」へ名称変更するとともに、調査研究の対応領域を拡大すると発表した。
2009年に発足した博報堂ユニバーサルデザインは、ユニバーサルデザインの視点から、クライアントに対するコミュニケーション提案を行ってきた。主なサービスとしては、タイプバンク、慶應義塾大学と共同で行った可読性の高い書体「つたわるフォント」の設計などが挙げられる。
ダイバーシティとは、年齢、性別、国籍、人種、宗教、職業、出身地、価値感、文化、経済状況、生活習慣などが異なる社会やコミュニティー、人の差異を示す言葉。
グローバル化が急速に進む中、こうした多様性への理解・対応が、雇用・生産・流通・販売といった企業活動のあらゆる側面において急務となっている。
こうした、ダイバーシティ対応へのニーズの高まりを受け、「ユニバーサルデザイン」よりもさらに広く、包括的に多様性を捉える視点が必要となり、今回の名称変更、および対応領域の拡大に至った。
博報堂ダイバーシティデザインではクライアントに対し、多様性に配慮した調査・研究活動、グラフイック制作、商品開発やサービス・コミュニケーションの展開、新規事業開発などのサポートを行っていく。
多様な人々の生活を洞察し、価値観を探る独自の調査・研究を通じて、当該分野に関する知見を蓄積し、クライアントへのサービス提供につなげていきたい考え。
所長は、博報堂ユニバーサルデザイン所長の井上滋樹(いのうえ・しげき)氏が引き続き務める。