2014年2月にユーザー数200万人を突破した、国内最大級キュレーションマガジン「Antenna(アンテナ)」。正式契約する200以上のメディアから、毎日600以上の良質な記事が配信され、ユーザーは気に入った情報を「クリップ」機能で保存し、SNSで友人にシェアするなど、“心地よい”情報収集がユーザーからの支持につながっている。
男女比は男性6割、女性4割で20~30代が中心。最近では口コミから、女性のユーザーが増えてきている。スマホの他、ipad・Androidタブレット・webブラウザ版も提供しているが、スマホでの利用が全体の7割を占める。
広告をコンテンツとして配信
昨年、国内加入者が5000万人を突破し、人口の約半分が所有するデバイスとなったスマホ。しかしスマホの広告といえば未だバナー広告が主流で、広告メディアというよりも、コミュニケーションツールという面が大きい。ユーザーにとってプライベート性の強いスマホでは、バナー広告にストレスを感じやすく、ブランドを意識するナショナルクライアントは安心して出稿できないのが現状だ。
そうした中でコンテンツと融合し、ユーザーがコンテンツを楽しむ延長で企業からのメッセージに触れてもらえる、シームレスな広告のスタイルを提示しているのが「Antenna」だ。企業の広告的なメッセージを記事体広告、コンテンツとして配信している。運営会社であるグライダーアソシエイツの清河祐子氏は「広告が広告として認識されず、ユーザーに記事として楽しんでいただいている」と話す。
スマホで、ネイティブアドな動画が再生できる
スマホのスペックが向上するにつれ、閲覧できる情報量も増え、最近ではスマホで動画を見るのがトレンドになっている。電車内でも、スマホで動画を楽しむ人を見かける機会が増えてきた。
そのような流れを受け、「Antenna」では新ジャンルとして「CMライブラリ」を開設。これはクライアントがCMを無料で気軽に投稿できる仕組みで、アーカイブに保存されるほか、広告プランによってはタイムライン(WebサイトでいうTOP画面の位置づけ)上にも掲載することが可能だ。
「CMは高い製作費をかけ、クオリティーが高く、話題になりやすい。しかしホームページに掲載しているだけではなかなか見てもらえず、社内に眠っているケースも多い」と、同社の目良慶太氏は話す。
Youtubeなどの今までの動画広告は、動画を再生するまでに得られる情報がタイトルしかなく、中身が分かりづらいという面もあった。「Antenna」では、記事で中身について説明し、そこから動画を再生することができる。さらに、タイムライン上に再生マークが表示されるので、ユーザーもこの記事には動画が付いているということが一目でわかるようになっている。
ユーザーに再生の選択を選べることから、ストレスを感じることなく動画をみていただける。動画の広告でさえも自然に見せていくことを実現しているのだ。実際のところ、記事よりも動画広告の方がシェアなどの反応率が高い場合も多いという。