世界33カ国、約1100の企業から約5500名が参加した本カンファレンスから見えてきた、米国を中心とするデジタルマーケティングの潮流とは。
マーケターの7割以上が「過去2年間で起きた変化は、過去20年間で起きた変化よりさらに大きいものである」と考え、同じく7割以上が「デジタルの浸透により、起きた変化が今後、自分の仕事を大きく変えるという認識はあるものの、自分にはその備えができていない」と考えている………。アドビがグローバルで行ったマーケターを対象にした調査では、こんな結果が出たという。
デジタルテクノロジーの進化・浸透はマーケティング、そしてマーケターの仕事をどう変えるのか? 3日間にわたり、100を超えるセッションが開催された本カンファレンスからは米国のマーケターが現在、目指すマーケティング活動の姿が浮かび上がってきた。
今回のカンファレンスには、世界33カ国、約1100の企業から約5500名が参加。そのうち、日本からの参加者は約80名。アドビ システムズのパートナーのほか、ソリューションを導入しているカスタマーからの参加もあった。日本ではネットビジネス企業だけでなく、メーカー企業からの参加社が増えたのが特徴だったという。
マーケティングのReinvention
「Adobe Digital Marketing Summit2014」は「The Reinvention of Marketing(マーケティングの再創造)」をテーマに掲げた、基調講演からスタートした。登壇したBrad Rencher氏(Adobe SVP and GM, Digital Marketing)は「マーケターは今、テクノロジーを活用し、自身の仕事をReinvention(再創造)しようとしている。マーケティングに今、求められているのは現在の環境に合わせ、その機能・役割をゼロから見直し、再創造するほどの発想の転換」と話した。
具体的には「企業内の部門やそこで導入されているツール別、あるいはカスタマーが接するチャネル別にばらばらに存在し、パッチワーク状態になっているマーケティング機能を統合することが必要だ」という。
「Adobe Digital Marketing Summit2014」レポート
・(前編)Data Democratizationがマーケティングを変える
・(後編)米国マーケターが目指す先は、パーソナライゼーションの実現