日本オラクルは8月19日、クラウド型マーケティングプラットフォーム「Oracle Marketing Cloud」の提供を開始すると発表した。
同社がこれまでに提供してきた各種マーケティング支援サービスに加え、データマネジメント・プラットフォーム(DMP)「Oracle BlueKai(ブルーカイ)」を同日ローンチしたことで、包括的なマーケティングオートメーション・サービスの提供開始に至った。
これにより、オラクルは日本市場において、デジタルマーケティング支援事業に本格参入する。
グローバルで見ると、Oracle Marketing Cloudはアメリカ・マーケティング協会や米ビジネスマーケティング協会が主催する各種イベントに相次いでスポンサードするなど存在感を強めており、すでに全世界で約2800社が活用するマーケティングプラットフォームへと成長している。
ソーシャルメディア管理ソリューションの「Oracle Social Cloud」、
コンテンツマーケティング・プラットフォームの「Oracle Content Marketing」、
BtoB向けクロスチャネルマーケティング・プラットフォームの「Oracle Eloqua」、
BtoC向けクロスチャネルマーケティング・プラットフォームの「Oracle Responsys」、
そしてこのたび新たに加わった「Oracle BlueKai」で構成される同プラットフォーム。
過去2年間で、マーケティングソリューション提供企業7社のM&Aを進め、各社のソリューションを統合した。
個々のソリューションについては、日本でも昨年10月から順次提供を開始し、大手クライアントの導入実績も積み重ねてきた。
Oracle Marketing Cloudのコンセプトは、「シンプルなマーケティング業務」「顧客視点」「企業全体で活用できるソリューション」の3つ。
米オラクル マーケティング・クラウド ゼネラルマネジャー&シニア・バイスプレジデントのケビン・エイクロイド氏は、
「システムやアプリごとに分断されている様々な顧客情報を統合することで、データ投資にかかるコストを削減できる。顧客ごとに最適な情報を最適なタイミング、チャネルで提供することで、ブランドと顧客とを深くエンゲージできる。さらに、施策別・チャネル別の効果を測定し、ビジネス上の課題解決・目標達成につなげられる。この3つがOracle Marketing Cloudの特徴」
と話し、マーケティングの投資対効果を最適化しながら、顧客視点のマーケティングの実現をサポートしたい考えを示した。
消費者の購買行動、メディア接触行動が多様化・複雑化する中、マーケティング担当者は、マルチチャネルで一貫性のあるマーケティング活動を展開する必要に迫られている。
Oracle Marketing Cloudでは、ファーストパーティ、セカンドパーティ、サードパーティのデータをすべて統合し、オフラインからオンライン、POSからCRMと幅広いデータを一つの画面上で分析することができる。そして、その分析結果をもとに適切なオーディエンスデータを抽出し、顧客ごとにカスタマイズしたメッセージを、200以上のメディアパートナー、アドパートナーを介して最適なチャネル、最適なタイミングで届けることが可能だ。
そうすることで、カスタマーエクスペリエンスの質を向上し、コンバージョン率を高め、ビジネス上の成果に結びつけるとともに、施策毎・チャネル毎の効果をスピーディーに測定することで、より効果の高い次の一手につなげていく。
さらに、IT部門が信頼する技術基盤上で稼働させており、マーケティング/ITの両担当者が共に求める拡張性・パフォーマンスを備えているため、企業全体で単一のソリューションを活用できること。また、あらゆる業界でグローバル化が急速に進む中、全世界で展開しているマーケティングプラットフォームを活用することで顧客データをグローバルレベルで一元管理・活用できること。この2点を、Oracle Marketing Cloudを導入する意義として加えた。