201X年、マーケティングロボット誕生
ソフトバンクのPepperくんのような人間に近いロボットが身近になってくると、人工知能や量子コンピュータがさらに進化した未来には、マーケティングにも「ロボット」が導入される日が来るのではないかと思います。
人工知能については、イーロン・マスクがすでに暗い未来を想像し、「人類の敵になる」と警告しているようですが、「理想のマーケティングロボット」を現時点で想像してみることで、マーケティングオートメーションがもたらすイノベーションについて検討してみたいと思います。
その未来のマーケティングロボットは、進化した優しいPepperくんなのか、あるいは人間の敵となるような冷たいHAL9000なのかを考えてみよう、というワケです。
実際にあなたの部下としてマーケティングロボットの「スマーケター(S-Marketer)くん」が配属になったとしたら、どんな職務をさせたいですか?ちなみに「スマーケター」という名前は、Sはsubordinateの部下という意味ですが、スマートマーケターから付けました。
スマーケターくんは、おそらく肉体労働には向いていませんが、知的な頭脳労働には最適です。それも不眠不休で働くことができ、複雑なマルチタスクを高速でこなせます。必要な知識についてはもちろん最初はゼロですが、ダウンロードしてインプットすれば忘れることはなく、しかも記憶容量はほぼ無限です。コミュニケーションは基本テクストですが、音声でも可能なのでメールや口頭でも話が通じます。しかし何と言ってもサーバーと連携して直接データを受け取るほうが得意です。
スマーケターくんは、社内のホストやサイトのログデータなどのファーストパーティデータをはじめ、ネットから外部のサードパーティデータを直接取り込めますので、もちろんデータマネジメントプラットフォーム(DMP)と連携して働いてくれます。
自社の過去のビジネス実績についてはもちろん、検索結果やメディアのニュース、ソーシャルメディアを通じて自社がどんな評判なのか、どのような人々に好かれているのかをオーディエンスデータをもとに解析し、オンタイムで視覚化されたモニタリングレポートで報告します。
上司のあなたがスマーケターくんに特定のタスクや目標と予算を設定すれば、受け取ったデータから機会を最大化させるマーケティングプランを何千何万通り以上作成し、予算の数パーセントを使って事前にテストを自動的に繰り返し、キャンペーン時期に対して最適なパフォーマンスを出せるように実行することができます。
またテストや実行においては、意思決定をあおぐタイミングを設定すれば、ビジネスインテリジェンスツールよろしく視覚化されたレポートを即座に作成して提出し、あなたの指示を元にプランを修正し実行することができます。