オルビス、基幹システムを刷新しチャネルを横断したコミュニケーションを実現——「デジタルマーケティング年鑑2015」事例解説④

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デジタルマーケティングの潮流を、2013年後半から2014年に実施された代表的な事例を通して解説する書籍『デジタルマーケティング年鑑2015』。その発刊を記念して、AdverTimesでは書籍に収録されている112社の事例の中から10の事例を厳選して紹介。今回はオルビスの「One-to-Oneマーケティングと人肌コミュニケーション」について解説する。

2013年10月、オルビスは「One-to-One(一対一)」と「人肌コミュニケーション」をキーワードとして、ECサイトのコミュニケーション改革を行った。

「One-to-One」では、EC、店舗、コールセンターなどの販売チャネルを一元的に管理して顧客情報を統合する情報系システムと基幹システムを構築。その分析結果から、レコメンドエンジンやメールマーケティングで個々のユーザーに最適な情報を提供するようにした。アクセス情報から表示するレコメンドが一般的だが、同社はアクセス情報に購買情報を組み合わせて表示。保湿スキンケア商品を購入したユーザーには、保湿関連商品専用サイトのような情報の出し方をしている。また、購入した商品がなくなりそうなタイミングでリマインドのメールを送って次の購買につなげたり、購買情報やアクセス情報を元にライフスタイルを分析し、嗜好(しこう)性の強い「旅行特集」などの特集ページに誘導するなどの施策も行っている。

「人肌コミュニケーション」では、オルビスを身近に感じてもらえるような施策を行っている。Twitter上の商品やサービスへの疑問や不満の投稿を収集し、積極的に話しかける。15年1月時点で、友だち数1400万人を抱えるLINEでも、タイムラインへの投稿に対する疑問や不満の投稿に対して積極的に返信。疑問や不満を解消することで、ユーザーと深い関係を築いている。

これらの取り組みによって顧客単価は上昇傾向にある。新規獲得数は前年度比約115%(14年)で、これはLINEからの流入が主な要因となっている。

取材協力

大川 真樹 氏
通販事業部メディア企画推進チーム 課長

こちらの記事は、3月初旬に発刊される「デジタルマーケティング年鑑2015」(宣伝会議・刊)より一部抜粋しました。事例をご覧になりたい方に向けた書籍です。
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