日本広告審査機構(JARO)は5月14日、2014年度の広告審査に関する統計をまとめた。集計方法に変更があり、従来は相談内容が「苦情」であるもののうち「苦情」と「意見」を分類し、合わせたものを「広義の苦情」としていたが、今回からは「苦情」として統一している。
相談受付総件数は5110件(前年度比90.6%)で内訳は「苦情」が3028件(同101.9%)、「照会」が1696件(同76.2%)、「広告以外」が386件(同87.3%)。事業者などからの問い合わせである「照会」は大きく減少しており、これは主に会員社である広告主・広告業からの相談は落ち着いたことによる。
業種別の苦情件数をみると1位は「通信」で402件(前年度比132.2%)。「情報サービス関連」(スマートフォン用ゲームアプリなど)が180件(同157%)、「携帯電話」が152件(127%)と増えたため、全体的に増加したことが分かる。
5位の「医療品・医薬部外品」は、シミへの効果を訴求する医療品や歯磨き剤のテレビCMへの苦情が多かったほか、医療機関の受診を促す医薬品メーカーのテレビCMにも苦情が寄せられた。
また苦情対象となった広告主にその見解を発信し、広告の適正化を促す取り組みについては、最も重い「警告」22件を含む30件(警告22件、要望6件、提言2件)を発信。「体リセットダイエット」「体を大掃除」などとうたったサプリメント(テレビ)、歌謡ショーと芝居がセットで「SS 席 18,000 円→7,980 円」と表示していたが比較の内容が異なっていた公演チケット(折込)、「目指せ!3 カ月で 10cm↑↑」などと飲むだけで身長が伸びるかのような表示をしていたサプリメント(ウェブサイト)などが警告を受けた。
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