【前回のコラム】「Cではなく、いいCになりたいんです。」はこちら
デジタル化やメディア環境の変化など、さまざまな理由により、現代のコピーライターの仕事内容や求められる役割が変わってきた。若いコピーライターや志望者からは、目指していく方向や、身に付けなければいけないスキルに迷いを感じているという声がよく上がる。そこで開講されたのが、そういった迷いや悩みのある20代の若手に向けた「コピーライター養成講座 先輩コース」。講師を務めた電通の阿部 広太郎氏に講座を経て感じたことについて語ってもらった。
阿部 広太郎(電通 コピーライター)
この春、講師を担当させてもらった、
コピーライター養成講座「先輩コース」。
僕にいったい何を伝えられるだろう?と、
何度も、何度も、自問自答しました。
永遠にも感じた準備期間。
マイクをぎゅっと握りしめて初講座。
生徒である後輩たちを前にしてからは、
もう、あっという間でした。
さかのぼること、今年2月。
講座がはじまる前に書いたコラム、
「待っていても、はじまらない。」と、
「コピーを書きに行こう。」のつづきを、
今回、書くチャンスをいただきました。
先輩コースで伝えたかったこと。
伝えきれなかったなと思ったこと。
講座が終わってから3か月ほど経って、
気持ちが整理できたので書きます。
いま一歩踏み出そうとしている人の、
なにかをはじめようとしている人の、
背中を少しでも押せたらうれしいです。
成長する人でいてほしい。
成長する人ってどんな人だろう?
それは広告の仕事にかぎらずの話。
努力のできる人。忍耐強い人。
センスの良い人。前向きな人。
もちろん正解はひとつではありません。
僕は、素直で貪欲で誠実な人だと思う。
まず、素直であること。
良いと感じたものに対して、
嫉妬で耳をふさぐのではなくて、
良いものは良いと素直に認めること。
自分と違う意見を素直に受けとめる。
そしてスポンジのような吸収率で取りこみ、
すぐにでも自分の血肉にしてしまうこと。