8月上旬、地域活性化プロジェクト「九十九島大学」の第3回目が開催され、博報堂ケトル 木村健太郎氏、動画共有サービス「Vine」で多くのフォロワーを有する#GROVE H!RA氏による講義が行われた。
アイデアは武器。大事なのは見つかるまで考え続けること。
木村健太郎氏
木村健太郎氏による講義では、地域活性化という「正解がない課題」解決のためのアイデアを生み出す、6つの方法が紹介された。講義冒頭では「世の中は街と森でできている。街は安全で意識的、論理的な世界。森は危険で無意識的、感覚的な世界。課題解決のために必要なアイデアを生むためには、この2つの世界を自由に行き来しながら考えることが必要」と話し、理論に走りすぎて無難な解決策にならないよう助言した。
また、アイデアを生み出すための思考法として、「連想」「組み合わせ」「逆転」といった、全部で6つの方法を紹介。実際に九十九島プロジェクトに当てはめ、機能させていくための考え方を解説した。講義の最後には「アイデアはお金、時間、権力といった様々な制約を突破するための武器。どんなに難しい課題にも解決策は絶対にある。途中であきらめずに見つかるまで考え続けてほしい」と受講生に呼びかけた。
「Vine」は地域活性に効果的なツール
#GROVE H!RA氏
近年話題の動画共有サービス「Vine」は、スマートホンなどで手軽に6秒の動画が撮影・シェアでき、またその映像がループ再生されるというもの。全世界で1000万人以上のアクティブユーザーを有し、日本では女子中高生を中心に人気のサービスである。H!RA氏は、弱冠17歳ながらVine上で5万人以上のフォロワーをもつ有名Vinerであり、様々な企業やキャンペーンと連動して、Vineを使用したPR活動を行っている。
今回H!RA氏は、自身が得意とする「トリック動画」の基本的な撮影方法を受講生に紹介。「トリック動画」とは、1つの動画の中に複数のシーンを繋げることで作成される、まるでマジックのような不思議な表現の動画のこと。H!RA氏から伝授されたテクニックを使い、その後に行われたアクティビティ体験では、受講生による様々なトリック動画が撮影された。
H!RA氏は「今、Vineユーザーは爆発的に増えている。6秒という短時間でおもしろさを伝えられ、多くの人に拡散されやすいという点で、Vineはこのプロジェクトに非常に効果的なツールだと思う」と語った。受講生からの「どのように映像の構成を考えるのか」という質問に対しては「まずは、どう撮るかよりも何を撮るかが重要。視聴者がどんなものをおもしろいと感じるかを最初に考える。九十九島には既に魅力的な要素がたくさんあるので、あとはどう見せるかが勝負だろう」と答えた。
H!RA氏が九十九島で制作したVINE動画
受講生は講義後、小西利行氏による「九十九島の99ネタ」を作るワークショップを受け、その後、地域のエキスパートと混合の4チームに分かれて民宿やキャンプ場などに宿泊。次の日は朝から展望台巡りやヨットセーリング、島の名産品作り体験、酒蔵や製氷工場の見学など、様々なアクティビティを体験した。また、木村氏も受講生とともに、アクティビティ体験やVineの撮影を行いながら、今後「99ネタ」として取り上げ、PRしていくコンテンツを探った。
次回の九十九島での特別講義は、10月中旬に開催される予定だ。
受講生制作によるVINEトリック動画
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海も山も楽しめる九十九島
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