定額制動画配信サービスの利用者は7.2% 潜在需要は2割へ——メディア環境研究所予測

博報堂DYメディアパートナーズは18日、米「Netflix(ネットフリックス)」の日本参入で市場が活性化しつつある「定額制動画配信サービス」の利用状況や今後の意向についての調査結果を発表した。同社内の研究機関「メディア環境研究所」が調査し、3400人から回答を得た。

それによると、現在定額制動画配信サービスを利用している人は全体の7.2%、非利用者のうち、今後の利用したいと思う人(利用意向者)は11.5%だった。これらを足し合わせた18.7%をサービスの潜在利用者としている。

利用者を性年代別で見ると、最も割合が高いのは男性20代の12.9%、続いて男性30代(11.0%)、男性15~19歳(9.0%)の順。利用意向者は男性15~19歳、女性15~19歳(ともに21.9%)が最も高く、情報感度の高い若年層から普及していくことが推測される。利用者にサービスの利用場所を聞いたところ、リビング(63.3%)、自分の部屋・書斎(51.0%)、寝室・ベッド(31.8%)など自宅内が中心だった。利用機器はパソコン(63.7%)が最多で、スマートフォン(44.9%)、タブレット端末(37.1%)、テレビ(34.7%)が続いた。

ネットフリックスは、日本では月額650円からの料金体系で9月にサービスを開始した。同じく米国発の「Hulu(フールー)」は、日本テレビが資本参加して地上波のコンテンツを拡充。NTTドコモとエイベックスは、4月にサービス名を「dビデオ」から「dTV」に改め強化するなど、定額課金制の動画サービス市場の競争が激化している。一方、民放キー局5社は広告モデルによる無料の見逃し配信サービス「TVer(ティーバー)」を10月にスタートした。

こうした背景から、動画サービスについて広告の入らない「有料モデル」と無料の「広告モデル」のどちらを望むかについても調査した。それによると、有料サービス利用者は「有料モデル」を31.8%が支持。「広告モデル」は38.4%にとどまった。一方、利用意向者は66.5%、非意向者は70.6%は「広告モデル」を希望していることがわかった。

調査は全国15~69歳男女を対象に、インターネットで10月17日~19日に実施した。


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