今年で創業300周年を迎えた中川政七商店は、「日本の工芸を元気にする!」とのビジョンを掲げ、漫画『ドラえもん』(藤子・F・不二雄)とのコラボレーション商品を数量限定で発売した。
『ドラえもん』で描かれる22世紀の未来に「日本の工芸がドラえもんのひみつ道具をつくっていますように」という願いが込められた、今回のコラボ商品。8月17日より開催中の企画展「これからをつくろう 1716→2016→2116」に合わせて、全国の「中川政七商店」ブランド直営店および公式オンラインショップで販売された。
今回の企画は、300周年事業の一環として、事業、商品、店舗(=販売)、自社メディアといったすべての顧客接点に横串を刺すものとなっていると、担当者は話す。「コンセプトは『100年後も日本の工芸が、技と知恵を駆使して、元気に“暮らしの道具”をつくり続けている』というメッセージの発信。今から100年後はちょうど、ドラえもんが誕生する時代で、ドラえもんは、ひみつ道具を“未来デパート”で買い付けています。つまり、ドラえもんのひみつ道具は、未来では百貨店で売られている“暮らしの道具”なのではと考えました。周年記念イヤーに、自社のミッションである<日本の工芸を元気にする!>ことを、ドラえもんとコラボすることで、分かりやすく伝える機会を創出しました」。
狙いは大きく分けて2つある。一つ目は、人々の「工芸」に対する関心の間口を広げること。話題になることで、「へぇ、工芸=日本のものづくりって、いいかも」と感じる人を増やしたいという。二つ目は、中川政七商店がこれまでにない切り口の取り組みをしている企業であるという認知を高めることだ。「当社は、ビジネスメディアでの発言機会は多いのですが、それだけでは『日本の工芸を元気にする!』というビジョンが一般のお客さまにまでなかなか伝わりません。限定商品の開発と『なぜドラえもんと組んだか』のストーリーをセットにして、分かりやすく・力強く伝えようと考えました。また、当社は今後も工芸業界・工芸産地のコンサルティングを行っていきますので、こうした新しい切り口を提示することで、さまざまな業界・産地からコンサルティングの依頼をいただけたら、と考えています」と担当者。
「ドラえもんというビッグコンテンツと組むことで、今まで当社の店舗・商品・取り組みを知らなかった方に、『お店に行ってみたい』『商品を買ってみたい』『会社を応援してみたい』と思ってもらいたい。また『ドラえもん』側にも、自コンテンツの新たな魅力発見の機会にしていただけたらと思っています。キャラクター商品化して定番にする意図はなく、あくまで300周年事業として『日本の工芸を元気にする!』を伝える機会だと捉えています」と話した。
スタッフリスト
- 企画制作
- 中川政七商店ブランドユニット
- ブランドマネージャー
- 石田香代
- 企画
- 河井靖子
- 商品デザイナー
- 渡瀬聡志、榎本雄、長砂佐紀子、河田めぐみ
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