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「伝える」に王道はない
保持:森さんが運営しているschoo(スクー)WEB-campusは、いろいろな先生がたくさんの人に情報を伝えて、受け取った人がレスポンスしてというのが、手に取るようにわかるプラットフォームですよね。それを見ていると、この人の伝え方って上手だなとか、伝えるコツみたいなものが見えてくると思うのですが。
森:コミュニケーションや教え方には「流派」があります。たとえば劇場型。ウチにはエクセルの田中先生という教えるのが上手い先生がいるんですけど、この人はもうワンマンショー。「いいんです、エクセルはこれでいいんです」みたいに、見ているだけで面白い。
保持:エクセルでそれができるってすごいですよね。
森: 一方で、いくつかのパターンを準備しておいて相手に合わせて出し分け、徹底的に相手とコミュニケーションをとる人もいます。王道のやり方は多分なく、いずれも正解だと思うんです。だから新しい先生に対して、アドバイスするときも、まずはその人の流派を見極めるところからはじまる。その上で、あなたの教え方だったら、この先生とこの先生の授業が参考になりますよと伝える。
保持:学生の場合は、どうすれば自分に合ったコミュニケーションの流派が見つかるのでしょうか。
森 :前提として、コミュニケーションを上手と下手の二元論で捉えないことが重要だと思います。自分の友達でも、プレゼンテーションさせたら負けないといういう人もいれば、飲み会になったら話の中心になるという人もいる。聞き上手で恋愛相談するならこいつだな、という人もいる。どのコミュニケーションが自分の形にしっくりくるのかというのをちゃんと考えて、分析することは大事だと思います。