九州の玄関口、博多駅(福岡市)周辺がにわかに活気づいている。JR九州は11月17日、新しい駅ビル「JR博多シティ」を2011年3月3日に開業すると発表した。九州新幹線全線開通と山陽・九州新幹線の直通運転開始(3月12日)に合わせ、JRグループが進めていた博多駅の大幅改装の一環。核テナントとなる博多阪急などの商業施設は、カード会員獲得に向けた集客策をすでに進めており、周辺も含めたプロモーション合戦が今後ますます加熱しそうだ。
阪急は25歳女性に訴求 カード会員20万人獲得目指す
JR博多シティは、百貨店の博多阪急を核テナントに、JR九州グループの商業施設「アミュプラザ博多」、地下飲食街の「博多1番街」が入居する。アミュプラザ博多には、東急ハンズ、複合映画館の「ティ・ジョイ」をはじめ、ファッションやレストランなど計約230店舗が入る。全体の年間売り上げ700億円弱を目指す。
核テナントの博多阪急は11月10日、ポイントカード会員募集の告知をテレビCM、新聞広告、各種交通媒体などで一斉に開始した。ポスタービジュアルにはモデルの藤井リナを起用。入会特典としてプレオープン招待やゲームによるポイント蓄積などを付与し、開業までにカード会員20万人の獲得を目指す。年明け以降にテレビを使った開業告知CMも予定しており、「(3月の)開業までにプロモーションの山を何度が作る」(開店準備室)方針だ。
博多阪急では25歳前後のOLと50歳前後の女性をターゲットに設定。このうち25歳前後に向けたコミュニケーションを統括するプロデューサーの佐々木大輔氏は、「25歳前後の女性がファッションを楽しむ気持ちを後押しすることがプロモーションのテーマ。ポイントカードも価格面の特典だけでなく、様々なイベントに参加できるパスポート的な役割を持たせたい」としている。