日本郵政グループは、「進化するぬくもり。」をキャッチコピーに、2022年度新コミュニケーションを4月1日に開始した。
同グループは2021年5月に中期経営計画「JP ビジョン2025」を発表し、顧客と地域を支える「共創プラットフォーム」の実現を目指している。この「共創プラットフォーム」を実現するにあたり、グループ共通の資産であり、また顧客との一番の接点である「郵便局」を核としたグループ統一のコミュニケーションを本年度は展開していく。
新キャンペーンのキャッチコピーは、「進化するぬくもり。」。キャッチコピーを冠したロゴマークは、日本中を「進化するぬくもり。」で「笑顔」にするという意味を、三事業(日本郵便、ゆうちょ銀行、かんぽ生命保険)のブランドカラーでつないだ一本のラインで表現している。このコピーを手がけたコピーライター 野澤幸司氏は、次のように話す。
「どこに暮らしていても郵便局は家のすぐそばにある。だからいつでも相談できるし身内のようで安心する。けれど安心感や優しさというものは、その“なんだかいい感じ“によって、時代に合わせて変化していくことを免除されているような気がしました。むしろ郵便局が持つ身近な存在感を守るためには、自ら変化することを宣言する必要があるのではないか。“進化“も“ぬくもり“もよく使う言葉ですが、意味や人格は対極的な関係にあります。この、むしろ反対にあるものを組み合わせる、という図式は、日本郵政グループが脱皮して新しい場所へ向かう覚悟の現れになると考えました」
新テレビCMシリーズ「ご近所散歩中」は、全国津々浦々の地域に密着し、地域を支える新たな試みにチャレンジするグループ各社の取り組みを、街を散歩する人々の目線で追いながら紹介していく。
日本郵政の「ご近所散歩中・宣言篇」に登場するのは、お笑い芸人ニューヨーク 嶋佐和也さん。愛犬・小太郎を連れての散歩中、近所の郵便局に貼りだされていた1枚のポスターに目が留まる場面から始まる。「進化するぬくもり。」と書かれたポスターを見て、「意味わかるか?」と小太郎に話かける嶋佐さん。そして、「(近所に住む)隣のおばあちゃん」と郵便局員とのやりとりを思い起こすのだった。
「郵便局って、近所にかならずあるのに、その存在を忘れていることも多い。ですから、多くの人に、“あー、そういえば、うちの近所にも郵便局あるなー”と思い出してもらうことを目指しました」と、企画を手がけた福里真一氏。
「この主人公も、おそらく毎日同じ散歩コースを歩いていて、毎日同じ郵便局の前を通っていたんだと思うんですよね。でも、この日まで、あんまりその存在をしっかりとは認識していなかった。それと同じように、全国各地で、ご近所散歩中の人々が、あるいは、ジョギング中とか出勤途中の人々が、あらためて“おお、ここにも郵便局あるぞ”と気づいていく。このCMがそのきっかけになれるといいなと思っています」
嶋佐さんが演じるのは、愛犬の小太郎を連れて、なにげなくご近所を散歩している、ごくふつうの人。嶋佐さんをキャスティングした理由を、福里氏は「昔から思っているのですが、お笑い芸人の方って、その街で本当に暮らしている人として、その場に溶け込むのがうまいですよね。オーラを消すのがうまいというか。
特に嶋佐さんは、本当になんにも考えずにのんびり散歩している姿が似合いそうだな、と思って出演をお願いしました。ちなみに飼い主と飼い犬って、似るって言うじゃないですか。飼い主である嶋佐さんと、飼い犬である柴犬・小太郎もけっこう似ているつもりなのですが、いかがでしょう?」と話す。
CMのバックに流れているのは、多くの人に聞き馴染みのある曲「口笛吹きと犬」(アーサー・プライアー作曲)である。
「まさに犬の散歩シーンにはぴったりの曲です。この曲、私の小学校時代、下校時刻になるとかならず流れる曲だったんですよね。こののんびりした曲をバックに、今後も、さまざまな人が、ご近所散歩中に、さまざまな郵便局の取り組みに気づいていく予定です」。
スタッフリスト
- 企画制作
- 博報堂+ ワンスカイ + onehappy_ +SINGING+AOI Pro.
- ECD
- 清水篤志郎
- 戦略CD
- 清水佑介
- 企画+C
- 福里真一、鈴木智也
- C
- 野澤幸司
- ADr
- 小杉幸一
- Pr
- 山田博之、久松真菜、武内践
- PM
- 池上優花、竹鼻駿
- 演出
- 川西純
- 撮影
- 佐々木靖之
- 照明
- 山崎公彦
- 美術
- 加藤立
- Crd
- 國ヒロ
- ST
- 作山直紀(嶋佐)、柚木一樹 (エキストラ)
- HM
- 山崎聡
- 編集
- 吉田麻希、高木陽平
- Mix
- 稲村和巳
- SE
- 島崎皐月
- 音楽Pr
- 山田勝也
- AE
- 町田敦、船山信吾、中村恒和、秋山洋大、龍田洋佑、貝田岳大