楽天IDによる分析で CRMマーケティングにも貢献――楽天グループ株式会社

年間発行ポイント数約6,200億※1の楽天ポイントが、加盟店に限らず広く法人向けに開放され、企業が顧客へ簡単に贈ることができるようになった「楽天ポイントギフトカードFor Business」。販促キャンペーンを中心に利用が拡大する一方、楽天IDのデータと連携したマーケティングプロセスにおける活用も期待されている。楽天グループプラットフォーム戦略統括部顧客戦略部吉松朋氏と堀川健氏に話を聞いた。
※1 2022年1月-12月の合計

ユーザー満足度No.1の楽天ポイントを販促で活用

楽天市場や楽天トラベル、楽天モバイルなど、楽天経済圏内でポイントを貯めたり使ったりすることができる楽天ポイント。高いポイント還元率から貯める楽しさが実感しやすい点や、貯まったポイントは楽天グループの各種オンラインサービスに加えて、街のコンビニやスーパー、飲食店でも幅広く利用できるという汎用性の高さから、ユーザー満足度No.1※2を獲得している。

そんな楽天ポイントを、楽天グループやパートナー以外の企業も販促キャンペーンの賞品や景品として利用できるサービスが「楽天ポイントギフトカードFor Business」だ。導入企業は2023年9月現在で1,200社を超え、キャンペーンのデジタル景品として欠かせない選択肢のひとつとなっている。

マーケティングファネルにおける楽天ポイントギフトの活用
図 マーケティングファネルにおける楽天ポイントギフトの活用

同社プラットフォーム戦略統括部顧客戦略部 事業開発課の吉松朋氏は「販促の景品の国内市場は年間約2兆円規模と言われています。ここ数年、コロナ禍もあって販促におけるギフトのデジタル化が急速に進んだことから、ご利用いただくお客さまが増えています。楽天ポイントの年間発行額は約6,200億となっており、幅広い層をカバーしていることからキャンペーン集客に非常に強いポイントであると考えています」と語る。

利用目的の幅広さが強み配送費不要で工数削減にも

「楽天ポイントギフトカードForBusiness」の強みは、利用できるシーンが多岐にわたることだ。新規サービス利用時の特典や購買数・購買金額に応じた特典は、楽天グループ内でもよく使われている。加えて、「飲料商品を購入するとポイントプレゼント」といったマストバイキャンペーンや、SNSアカウントのフォロワーを増やしたい・投稿を拡散したい際のSNSキャンペーン、アプリのダウンロードや利用促進、オフラインのイベント・来店促進など、集客・販促キャンペーンと相性が良い。目的に合わせて、ポイント数や獲得条件も自由に設計することができる。

現在、「楽天ポイントギフトカード For Business」では3つのマーケティングソリューションを提供している。システム導入が不要で、利用したいタイミングで都度利用することができる「①楽天ポイントギフト都度利用」、同社システムとAPI連携し、リアルタイムでギフトコードを作成してポイント進呈を行う「②API連携」、提供する抽選くじツールによって、ユーザーの応募アクション後に自動で即時抽選とポイント進呈を行う「③楽天インスタントウィン(抽選機能)」だ。

「楽天ポイントギフト都度利用の場合、発注時に企業さま側で進呈するポイント数などの情報を入力いただきます。デジタルギフトコードの形で納品後、対象となるお客さまに配付していただく、という流れになります。従来の抽選は、当選者への連絡や個人情報の取り寄せ、配送などのオペレーションが必要ですが、キャンペーン参加者のメールアドレスやSNSアカウントの情報さえわかればメールやDMで配付ができます。そのため、配送費も不要でコスト削減にもつながります。また、すでに実施している自社や楽天以外のプラットフォームでのキャンペーン施策と組み合わせることもできるので、活用の自由度が非常に高いのが特徴です」(吉松氏)。

楽天ID情報の分析によりキャンペーン後のCRM活用も

国内で1億ID以上ある楽天IDの活用によって、スポットのキャンペーン施策で終わらない仕組みづくりにも着手している。

同課の堀川健氏は「セールスプロモーションは、1度売上が上がればそれで終わりとなってしまうケースが多いと思います。確かに楽天ポイントのインセンティブは、マーケティングファネルの『認知→興味・関心→比較・検討→購買』のうち、最後の購入のアクションを“あとひと押し”する、ローワーファネル(ファネルの最終段階)を取り込む施策として効果的です。しかし、それだけにとどまらず、楽天IDにひもづけられた情報によって、CRM施策までマーケティング活動を一気通貫で取り組めるのが我々の強みです」と語る。

具体的なステップは以下の通りだ。

まず、①セールスプロモーション施策を実施し、参加者のデータを取得する。②その参加者のデータを分析して得られた結果から、③セールスプロモーション施策の効果測定や有効性の検証、④広告配信への活用や購入ユーザーのロイヤル化、次回キャンペーン告知など、次なる施策へと循環させていく。

「他のプラットフォーマーでも同様のポイントのデジタルギフトによる販促支援は進んでいますが、楽天グループならではの幅広いデータ資産を活用することができます。楽天IDはひとつのIDに70以上のサービスがひもづき、サービス利用状況や購買状況からキャンペーン参加者の性別、年代、居住地等の属性がわかるのはもちろんのこと、年収や家族構成などを統計的に推計することもできます。これを当社のAIツールによって拡張し、見込み顧客を抽出することも可能です。つまり顧客理解や継続接点の提供など、キャンペーン終了後もCRM領域での連携ができるのです」(堀川氏)。

「楽天IDの活用によって当該キャンペーンがどういう属性の人に魅力的だったのかがわかるというのは、デジタルならではの利点です。当選者の特性を深掘りしてロイヤル化を狙うのか、はたまた次は別の層を狙う施策を打つのか。商品ラインナップもさらに拡充させ、お客さまのPDCAに寄与できるサービスになるべく進化を続けていく予定です」(吉松氏)。

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お問い合わせ
楽天グループ株式会社 プラットフォーム戦略統括部 顧客戦略部 事業開発課
住所:〒158-0094 東京都世田谷区玉川1-14-1
Email:csd-pointgiftcode@mail.rakuten.com
URL:https://point.rakuten.co.jp/giftcard/




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