アドビは10月25日、「生成AI」に対するイメージで、15歳〜39歳は「面白いコンテンツを生むもの」、40〜65歳は「仕事を手伝ってくれるもの」ととらえている人が、それぞれ最多だったと発表した。調査対象は全国の男女900人。
「面白いコンテンツを生むもの」の割合が最も高かったのは15歳〜24歳のZ世代で、39.0%。25歳〜39歳のY世代では34.0%だった。
「仕事を手伝ってくれるもの」は15歳〜24歳のZ世代、25歳〜39歳のY世代では2位につけた。3位はZ世代が「簡単に情報を検索してくれるもの」、Y世代が「簡単に情報を検索してくれるもの」「情報を整理してくれるもの」で同率となった。
一方、40歳〜65歳のX世代は、37.3%が「仕事を手伝ってくれるもの」とし、2位が「簡単に情報を検索してくれるもの」で34.3%、次いで「情報を整理してくれるもの」が32.7%だった。
使用経験では、「(現在も)使っている」割合が最も多かったのはY世代で11.0%。経験(使ったことはあるが、現在は使っていない)まで含めると、23.0%で、3世代中トップとなった。Z世代は「使っている」が6.7%、「使ったことはあるが、現在は使っていない」が12.7%で、合計19.4%だった。米国でのアドビの調査でも、生成AIの使用についてZ世代は慎重な姿勢で、職場での使用を歓迎する声は23%にとどまったという。
生成AIの認知率では68.4%と最も高かったX世代は「使っている」が2.0%、「使ったことはあるが、現在は使っていない」が4.7%だった。
社員級で生成AIの日常利用、27.3%に
生成AIは、企業側でも活用が進む。マイクロソフトによると、同社のAIサービスの導入企業数は国内で560社を超えるという。
AI技術を活用したサービス開発のエクサウィザーズの調査によると、企業の社員レベルで「生成AIを業務に取り入れて日常的に使用している」人は、ことし4月の9.3%から、同8月には27.3%に急拡大した。「時々使用」は29.9%から37.7%に伸長、合計では39.2%から65.0%となった。部課長級でも日常利用が4月の7.0%から、8月は17.7%に。経営層では6.6%から12.8%に利用者が広がった。
業種別では、「卸・小売」の伸びが大きい。「日常的に使用」は4月の7.7%から8月には21.8%に。「時々使用」との合計は73.0%で、「IT/Webサービス」の69.5%を上回った。製造は「日常的に使用」が14.9%、「時々使用」が43.3%で、割合の大きさとしては調査対象の全10業種中7番めだった。
使用用途は、「文書作成」がトップで43.1%、次いで「アイデア出し」37.5%、検索のような使い方をする「調査」が36.1%だった。使用頻度によって違いがあり、「試しに使用」した人は二番手に「調査」が挙がる。「日常的に使用」では「調査」は四番手で、「アイデア出し」「要約」トップ2、3となった。