佐賀県は12月6日、情報発信プロジェクト「サガプライズ!」の一環として、目隠しで味わう「さがしてたのはこの味ですレストランby佐賀県」を「Rand表参道」にオープンした。レストランは、12月11日までの6日間限定。
オープン日の6日にはオープニングイベントを実施し、梅沢富美男と森香澄がゲストとして登壇した。
イベントでは、はじめに柴田氏から「本企画でより身近に佐賀県を感じていただきたい」と挨拶があり、明円氏からはレストランについての紹介がされた。
本レストランでは、前菜、メインディッシュ、主食またはデザートと、レストランのコース料理になぞらえて、ひとつのメニューにつき計4口目隠しをした状態で食べる。ひと口目に佐賀県の名産を味わった後、残りの3つの候補の中から、ひと口目に食した味と同じ味を「さが」すというもの。
レストランは事前予約制で、3種25分のコース。席数は各回14席で、6日間を通して最大約1000人の体験が可能となっている。
佐賀県は2015年7月から情報発信による地方創生プロジェクト「サガプライズ!」を実施。佐賀県の魅力を、企業やブランドとのコラボで生まれた情報や商品などを通じて、首都圏を中心とした多くの人に届けている。
今回は「サガプライズ!」の第39弾として、「友達がやってるカフェ/バー」や「やだなー展」などのヒット企画を手掛けるクリエイティブディレクター明円卓氏を中心としたチーム「entaku」とタッグを組んだ。
本企画が本格的に走り出したのは10月頃。柴田氏は、企画意図について次のように話す。
「佐賀県に行ったことがない人に良さを知ってもらうきっかけになることはもちろんのこと、例年ふるさと納税の申し込みが増える12月は、佐賀県の美味しい名産品が旬を迎えるタイミング。この時期に、多くの人に佐賀県の本物の味を楽しみながら感じてもらうことで、ふるさと納税やECサイトへの申し込みの増加を期待する」(柴田氏)。
手掛けた企画がSNSでたびたび話題になる「entaku」と企画をつくりあげることで、まずはSNSで若者を中心とした話題化を図る。その後、SNSを見た若者から、周囲の人やSNSでは接触できなかった人など、年代関係なく幅広い層へと拡散されていくことを狙った。
本レストランは、「ひと口目の感動をどう体験に落とし込むか、おいしさをどう表現するか」を考えてつくった企画だと明円氏は話す。
「来場者は広告やPRのためではなく、自分が楽しいと思えるから足を運んでくる。そんな来場者に対して、自然な流れで“佐賀県”を意識してもらう必要があると考えた。そこで、来場者自ら『“さが”してたのはこの味です!』とコールしてもらえたらいいのでは、という体験のイメージから企画がスタートした。来場者が『佐賀』と言っているところが体験のクライマックス、メインになるのが一番大事かなと思う」(明円氏)。
「ブランドPR」と「体験づくり」の掛け合わせは、バランスが非常に難しいもの。一歩間違えば、広告の雰囲気が全面にでてしまう。ただ今回は、まず来場者に楽しんでもらうことを第一に企画。その中で、佐賀県をどうPRするかを考えていくという流れで、より良い体験づくりができたと両氏は振り返った。