優れたプロモーションの企画・アイデアを顕彰する「販促会議賞」(主催・宣伝会議)の作品選考が行われ、受賞作品が18日に特設サイト上で発表された。応募総数342点の中から、グランプリには菊池雄也氏と森康成氏(いずれも電通テック)による企画案が選ばれた。
同賞は、新しいプロモーション手法の開発とプランナーの発掘・育成を目的にこのほど創設された。課題に対し企画書で応募するもので、プロ・アマ問わず参加できる。トヨタマーケティングジャパンやソフトバンクモバイルなど7社が課題を提供した。
グランプリを獲得した企画は日本コカ・コーラの提示した課題で、10歳代の「コカ・コーラ」飲用者・飲料機会の拡大につながるプロモーション提案を求めるもの。審査員が選出したファイナリスト20点から、14、15日に都内で開かれた「宣伝会議プロモーション&メディアフォーラム」の来場者による投票(総数795票)で選ばれた。
菊池氏と森氏は「コカ・コーラ」と同色のサインペンを商品に付け、購入者がボトルにメッセージを書き込み、友人や知人に渡してもらうアイデアを提出。ファイナリスト発表時に企画内容をサイト上に公表したところ、ツイッターを通じて話題が広まり、飲み干すと書いた内容が表れるというシンプルながら印象的な体験だとして、評判を集めた。フォーラム当日の一般投票でも、得票数で他の企画を大きく引き離した。両氏は「企画書は説明を極力抑え、触れた人が想像力を膨らませる余白を設けスピード良く伝えたいと意識した」とコメントした。
審査員の高広伯彦氏はフォーラムの会場で「他と一線を画した企画」と賞賛。その上で「他企業と共同で専用のペンを製作して話題を広めたり、あるいは数を限定して稀少価値を高めたり、企画自体がさらに広まる仕掛けがあると、より良い企画になったのでは」と講評した。
他の賞の受賞者は次の通り<受賞者(所属)/課題企業の順>
ゴールド=松木靖明(アイデンティファイ)ほか7人/日本マクドナルド
シルバー=白石幸太郎(慶應義塾大学)、中谷麻希(会社員)/ソフトバンクモバイル▽小島雄一郎、野中祐輔(いずれも電通)/トヨタマーケティングジャパン▽小久保英史(テー・オー・ダブリュー)/ソフトバンクモバイル
(「宣伝会議プロモーション&メディアフォーラム」の詳細リポートは10月27日発行号に掲載)