米国メディア界もデジタル領域を中心に新たなサービスや企業の動きが相次いだ。編集部基準による「10大ニュース」で2010年を振り返ってみたい。
- 電子書籍端末
電子書籍と共にキンドルやヌックなどの端末が急成長。年末には初のタッチスクリーン式機種「ヌック・カラー」も発売。 - アンドロイド
メーカー数社が採用するグーグルの携帯OSが1位のアイフォーンに肉薄し、今年最大のヒットOSに。 - iPad(アイパッド)
4月発売以来2カ月で200万台を売り、パソコンと携帯電話の中間の「タブレット市場」を確立。サムスンもアンドロイドOS搭載の「ギャラクシー・タブ」を発売。 - マスメディア復調
テレビ・新聞・ラジオ広告市場はいずれも2009年比較で売り上げ増に。 - グーグル・フェースブック(FB)対決
写真映像投稿(ユーチューブ・ピカサ・フェースブック)、ローカル広告(プレイシズ=両社同名称・別機能)、そしてEメール(Gメール・FBメール)でも一騎打ち。 - インターネットTV
アップルTVやグーグルTVなどオンライン経由のテレビ視聴が話題に。月額7ドルで無制限に映画が鑑賞できるネットフリックスなどコンテンツも増え、ケーブルTVやレンタルDVDは大打撃。 - 位置情報サービス
フォースクエアやゴワラなど位置情報サービスを利用したプロモーションを行う企業が増加。 - NY新聞戦争
ウォール・ストリート・ジャーナル紙がNY版を発行し、ローカル広告をめぐりニューヨークタイムズ紙との競争激化。 - ケーブルテレビ対ネットワーク局
番組供給料の値上げ要求を拒否したケーブル会社コムキャストに対し、FOXが2週間番組供給を停止。NYではワールドシリーズやNFLなど人気番組が見られない事態に。 - 3D
映画やDVDなど3次元(3D)映像コンテンツが飛躍的に増え、3D広告や3Dテレビが注目された。
総括/「消費者がコントロールするメディア」が購買に大きな影響力を持つことが調査で立証され、ソーシャルメディアにかける費用がさらに伸びそうだ。(松本泰輔)