Web担当者の約6割が、2011年の戦略として「ソーシャルメディア」「スマートフォン」活用に意欲的――。雑誌「宣伝会議」編集部が実施した調査から、このような傾向が明らかになった。個別のツールでは、「ツイッター」よりも「フェースブック」への注目度が3.6ポイント上回った。
調査は大手メーカー・サービス業などを対象に2010年12月に実施し、国内でWebプロモーションや企業サイト、ECサイトなどを手掛ける113社の担当者から回答を得た。「2011年、注目のWebマーケティング手法・ツール」という設問に対し、「ソーシャルメディア」「スマートフォン」を活用したいと回答した企業がそれぞれ62.8%、55.7%と約6割を占めた。また「ソーシャルメディア」の内訳を見ると、「フェースブック」(22.1%)が「ツイッター」(18.5%)を上回った。
ソーシャルメディアへの関心は引き続き高く、2010年に続き、マーケティング活動において本格導入が進むと見られる。「ツイッターなど特定のメディアを導入したいというより、統合的なマーケティングの中でソーシャルメディアをどう位置づけ、マスメディアと使い分けていくかを考えたい、という意向が強い」(同編集部)と結論付けた。
また、スマートフォンについては「売り場との連動」「アプリ開発」など先進的なマーケティング活用を検討する一方で、既存のモバイルサイトをどのように位置づけていくか、スマートフォン向けサイトやアプリとどのように棲み分けをしていくべきかという課題を挙げる企業も目立った。
このほか、「ソーシャルメディア」のブームについて2011年の動向を予想してもらったところ、「ソーシャルメディアもホワイトカラー、ブルーカラーの階級社会になる」「経営者レベルでその利用価値を理解している企業・していない企業で、ソーシャルメディア活用は大きく差が開いていく」「ブームという状況は去り、常用ツールとなっていく」といった意見が寄せられている。(「宣伝会議」編集部)
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ソーシャルメディアブーム、本音は「沈静化してほしい」? ――113社のWeb担当者に聞く<後編>
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宣伝会議1月15日号/特集 「成果のあったWEBプロモーション 仕掛けた113人」