大手と中堅、マス媒体扱いに明暗も
広告大手8社の2011年1月度売上高(単体)が15日、出そろった。それによると、うち6社が前年同月の実績を上回り、4社が2ケタ増となった。主力のテレビスポットの好調が続いたほか、上位社を中心にラジオ収入の回復傾向が見られた。
テレビをめぐっては大手広告主の出稿意欲が見られ、2割増となった東急エージェンシーは、コンビニの出稿がスポット収入を後押しした。また、電通のテレビ売上高の内訳、タイム(103.8%)に比べてスポット(120.6%)の躍進ぶりが目立った。
博報堂はテレビが2ケタ増となったほか、4マス媒体以外の合計が124.7%と好調。インターネットは166.5%だった。
マス媒体の扱いについては、上位と下位で明暗が分かれた。電・博などがテレビを中心に売上高を伸ばす一方で、ジェイアール東日本企画と読売広告社、朝日広告社は4媒体の扱いで苦戦。テレビや新聞の売上比率が高い読広、朝広は全体でも1割近く減少した。
もっとも、ジェイアール東日本企画は売上高の半分を占める交通広告が好調だったことから、全体でも2ケタ増に。同社は前月までのJR東日本の東北新幹線・新青森開業キャンペーンが一段落し、マスの扱いが低調だったが、JRグループで商業ビル運営のルミネのプロモーションの扱いなどが増加した。