新博多駅ビル「JR博多シティ」が3日、開業した。東急ハンズなどが入居する商業施設「アミュプラザ博多」や博多阪急などが入る同ビルには初日だけで22万2000人が来場、長らく天神一極集中が続いていた福岡の流通市場は新たな時代を迎えた。12日には九州新幹線の博多―新八代間が開通、九州の南北が一本の新幹線でつながった。相次ぐ大型プロジェクトの始動に伴う広告・プロモーションも活況を呈している。
博多駅ジャックスタート、NTTドコモなどが出稿
新たにステーションジャックが可能となった新博多駅では、2月28日から一斉に掲出が始まった。
NTTドコモ九州支社は改札口を中心にメーンコンコースジャックを1カ月間行う。6種類の広告がコンコースの柱部分に設置された全50面の広告枠に掲出される。後半の2週間は吹抜けゾーンも含めた「博多駅ジャック」となる。
駅西口(博多口)の吹抜けゾーンは6日まで駅ビル商業施設を運営するJR博多シティが、7日からはJR九州がそれぞれジャックする。
駅コンコースと博多阪急をつなぐ連絡通路の柱に据え付けられたデジタルサイネージでも、ホテルや菓子メーカー、JAなど九州の広告主を中心に掲出が始まった。
ジェイアール九州エージェンシーによると「ジャック広告は5月末まではほぼ満稿状態。デジタルサイネージ広告も残り枠はわずか」という。
天神でもキャンペーン始まる
一方、市街地中心部の天神地区でも1日から5月の大型連休までの約2カ月間にわたる「天神ウェルカムイヤープロジェクト」が始まった。
天神の14商業施設で構成される「都心界」では「天神満開宣言」をスローガンに共同で新聞広告を出稿した。1日からは都心界加盟施設を中心に、九州新幹線全線開通を祝う懸垂幕をそれぞれ掲出。4月にはスクラッチカードを用いた回遊型キャンペーンも予定している。各商業施設では個別に抽選会や割引セールなども行う。
都心界を含む約100の企業、団体などで構成されるエリアマネジメント組織「We Love天神協議会」は、オープンカフェ・休憩スペースを設けるほか、75人のボランティアによる「案内人」を配置する。(宣伝会議・九州本部)