有料多チャンネル放送の存在感アピール――衛放協、独自賞の創設で

衛星放送協会・和崎信哉会長(WOWOW社長)=30日、東京・明治記念館

衛星放送協会は30日、都内で記者会見を開き、BS、CSで有料放送した独自番組を顕彰する「オリジナル番組アワード」の創設にあたり、発表日時や審査委員など詳細を発表した。各専門チャンネルの独自番組制作の促進・認知向上を目的に、ドラマ番組部門、ドキュメンタリー番組部門、ミニ番組など6の「オリジナル番組」部門と、専門チャンネルならではの特色ある編成企画を顕彰する「オリジナル編成企画」部門を設け、それぞれ協会会員社が2010年4月1日~2011年3月31日に放送した番組、編成企画を対象に審査する。広告主の提供番組も同様に扱う。受賞番組・編成企画の発表は6月13日を予定。審査委員長はノンフィクション作家の吉岡忍氏が務める。独自番組の審査にはCMディレクターの中島信也氏も加わった。

和崎信哉会長(WOWOW社長)は席上で、現在の有料多チャンネル放送の加入世帯数は1101万件と明かし、「加入の伸びが頭打ち」と厳しい見方を示した。今回の番組を表彰する賞の創設で、10月のBSデジタルのチャンネル増を前に、改めて存在感を示したい考え。また和崎会長は「放送事業者として、コンテンツが問われている現実を肝に銘じる必要がある。我々が民放各社とは違う魅力を提供していることを理解してもらい、加入を促したい。小さなスタートだが、我々の業界が次に進んでいくために必要」と加入世帯数目標1500万件達成への意気込みを語った。

ノンフィクション作家の吉岡忍氏が審査委員長を務める

吉岡審査委員長はオリジナル編成企画賞について「NHKなどが総合デパートだとしたら、有料多チャンネルは、いわば専門店やセレクトショップといえる。専門チャンネルが、どのように品揃えをするかを競うコンテスト」と紹介した。

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