生活者のCMへの許容度、徐々に回復傾向

I&S BBDOは、震災後の企業マーケティング、コミュニケーションの方向性を提案する社内プロジェクト「日本のタネ」を発足させた。その一環として、20歳から69歳の男女500人を対象に、「放送されても良いと思うテレビCM」に関する調査を実施し、12日に結果を発表した。

震災直後は、食品、日用雑貨、飲料など、必需性の高い業種について、回答者の6割近くが「放送されても良い」と回答していたが、震災後1ヶ月を過ぎると、インテリアや自動車、化粧品など嗜好性の高い業種でも、約6割までに回復。4月25日に行われた直近の調査では、1回目で36%にとどまったアルコールも62%にまで上昇しており、平常時の感覚に戻りつつあることが分かる。

また、放送されても良いと思うCMの雰囲気や内容についても聞いたところ、震災直後は「ほっとする」「あたたかい」など心を癒してくれる雰囲気のCMに共感が集まったが、震災後1ヶ月を過ぎると、「明るい」「おいしそう」「にぎやか」など、ポジティブな内容のものが急伸。逆に、多くの企業が放送した「励ましのメッセージ」は、4月中旬から数値が減少を始めており、食傷気味になりつつあることもうかがえる。

宣伝会議2011年5月1日号
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