スマートフォン中心の経済圏が登場

各社参入で市場拡大に期待

スマートフォンを取り巻く経済圏は周辺サービスにも急速に波及してきている。ディーツーコミュニケーションズでは事業部を横断した組織「Smart Phone Vector」を開設し、スマートフォン事業に参入するといい、サイバーエージェントとディー・エヌ・エーはスマートフォン向け広告配信会社をスタートさせた。さらにスマートフォン事業には従来携帯と関わっていない企業も参入してきている。セーラー万年筆はスマートフォン・タブレット端末向け事業へ参入しコンテンツ配信事業者に向けてコミュニケーション・プラットフォーム事業を展開するための戦略子会社「セーラーCモール(略称:セシモ)」を設立すると発表した。

国内DPE最大手のプラザ・クリエイトは、スマートフォン販売に向けて国内900店舗を順次改装してゆくという。このようにスマートフォン事業に今までより多くの業態の企業が参入する背景にはそのポテンシャルの大きさがあろう。というのもスマートフォンはタブレット型端末とともに携帯電話の通信機能とパソコン並みの機能や処理能力を持っているからである。

筆者はこのように多くの企業が参入してきたことでスマートフォンの普及が加速すると考えている。多くの企業が切磋琢磨してこの分野に投資を行うことによって、サービスレベルも上がるであろうし、日本の企業にとって何よりも幸いであるのは今までの携帯電話でのノウハウが生かせることに加えて、サービスが世界展開できる可能性が高いと考えるからである。世界的なスマートフォンの拡大とともに日本のサービスが輸出されてゆく日も近いのではないだろうか?

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江端 浩人(事業構想大学院大学教授)
江端 浩人(事業構想大学院大学教授)

米ニューヨーク・マンハッタン生まれ。米スタンフォード大学経営大学院修了、経営学修士(MBA)取得。伊藤忠商事の宇宙・情報部門、ITベンチャーの創業を経て、2005年日本コカ・コーラ入社、iマーケティングバイスプレジデント。2012年9月から日本マイクロソフト業務執行役員セントラルマーケティング本部長。2014年11月よりアイ・エム・ジェイ執行役員CMO。2017年3月ディー・エヌ・エー(DeNA)入社。現在、同社執行役員メディア統括部長兼株式会社MERY副社長。

日本コカ・コーラ在職中は、同社が運営する会員制サイト「コカ・コーラ パーク」を開発し会員数約1200万人、月間PV約10億を誇る巨大メディアに成長させた。

日本アドバタイザーズ協会Web広告研究会が主催する「Webクリエーション・アウォード」で、2010年度の最高賞「Web人大賞」を受賞。2014年に日経BP広告大賞を受賞。2012年4月に開学した「事業構想大学院大学」の教授に就任。日本マーケティング学会会員。

江端 浩人(事業構想大学院大学教授)

米ニューヨーク・マンハッタン生まれ。米スタンフォード大学経営大学院修了、経営学修士(MBA)取得。伊藤忠商事の宇宙・情報部門、ITベンチャーの創業を経て、2005年日本コカ・コーラ入社、iマーケティングバイスプレジデント。2012年9月から日本マイクロソフト業務執行役員セントラルマーケティング本部長。2014年11月よりアイ・エム・ジェイ執行役員CMO。2017年3月ディー・エヌ・エー(DeNA)入社。現在、同社執行役員メディア統括部長兼株式会社MERY副社長。

日本コカ・コーラ在職中は、同社が運営する会員制サイト「コカ・コーラ パーク」を開発し会員数約1200万人、月間PV約10億を誇る巨大メディアに成長させた。

日本アドバタイザーズ協会Web広告研究会が主催する「Webクリエーション・アウォード」で、2010年度の最高賞「Web人大賞」を受賞。2014年に日経BP広告大賞を受賞。2012年4月に開学した「事業構想大学院大学」の教授に就任。日本マーケティング学会会員。

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