お店によって日本のアニメに強い、アメリカのアニメに強い、ハリウッド映画に強い、地元のローカル映画・ドラマに強い、アメリカのドラマシリーズに強いなど、お店の中でもジャンル分けがされていました。
また、これは新たな発見だったのですが、海外で出逢う外国人が日本のバンド(例えばラルク・アン・シエルなど)が好きだと言う人に出逢うと、ほぼ確実にその人は元々日本のアニメを観ていたことが判明します。そしてそのアニメの主題歌を唄っているアーティストを好きになるわけです。
つまり、最も世界で人気のあるNARUTOなどの主題歌という枠を押さえることで、日本の無名アーティストが世界で知名度を手に入れるチャンスというようにも考えることが出来ます。CDが売れなくなってきている時代ですので、ライブコンサートを世界ツアーで巡るという手段もあるでしょう。
僕は日本のレコード会社がグローバルアイドルユニットを結成し、日本の誇るアニメコンテンツの主題歌に乗せて世界中で活動を始めたら、爆発的にヒットするのではないかと妄想したりします。
(エイベックスさんあたり、既に動いてそうですが……)
話はそれましたが、以前のコラムでも述べたように日本のアニメコンテンツは世界でも多くの人に支持があります。しかし、海賊版DVDや不正ダウンロード・ストリーミング再生によって普及している面もあり、正直アニメ関係者への直接的な利益には繋がらないことでしょう。
ですので、やはりグッズ販売や、”MANGA HEROES WORLD”のような名前で、ディズニーリゾートに対抗をして世界各地にマンガ・アニメをテーマにしたレジャーパークをつくることで、海賊版DVDなどでの利益流出を補えるのではないでしょうか。
そういう意味では、数年前に駄目になったマンガの殿堂は非常に勿体なかったと思います。多くのマンガ・アニメ好きの外国人観光客を日本に誘致できるチャンスを失ったことでしょう。
MANGA HEROES WORLD(僕の妄想)なり、漫画の殿堂なり、日本の持つ世界で闘える武器を、しっかりと海外にアピールしていくべきでしょう。もちろん、海賊版を撲滅できれば良いのですが、インターネットでの不正行為と上に挙げたような店舗販売を撲滅するのには相当な労力がかかることでしょう。
余談ですが、今月末から始まるヨーロッパ最大規模のJAPAN EXPO(http://www.japan-expo.com/en/)というイベントがフランス・パリで行われます。過去には4日間で17万人が来場したと言われています。来場する多くのヨーロッパ人がマンガやアニメ好きだと言われています。僕も行くので、何か面白いモノに気づけたらコラム書きたいと思います。
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