なるほど。これで僕の中でパズルのピースが揃いました。
つまりユニクロは下手にローカライズをするわけではなく、日本のスタイルをそのまま海外に輸出展開しているのですね。これまでグローバル展開をする際にはローカライズすることがとても重要であるというのが一般論でしたが、ユニクロはそれを跳ね除けて、しかも世界一の店舗売上高を海外であげているわけです。
これには驚いたというか、素直に凄いなと。そして同時に希望も与えられた気がします。
これまで特にファッションに関しては海外からの輸入ばかりが目立った日本が、これからはユニクロを筆頭に輸出する側になっていくのかと。何かを期待をせずにはいられません。
また、ユニクロは日本が海外で強いマンガ・アニメとの積極的なコラボ企画でもあるUTをパリ店舗でも大々的に展開しており、マンガ・アニメなどの人気が強いパリではかなり売れているようでした。うまい組み合わせだなと。
そんなこんなでユニクロの今後の世界展開も非常に楽しみです。
この後、ロンドンへ移動するのでロンドンでもユニクロ店舗に訪問したいと思います。
なお、現実的な話ですが、ユニクロがパリで何故ここまでヒットしているのかを、マーケティング系科目の教授をしているフランス人に尋ねたところ、「パリには低価格で展開しているブランドはユニクロのほかにもZARAやH&Mなどがある。ベーシックなデザインで高品質な商品なら他のブランドがある。しかし、ユニクロはベーシックなデザインで高品質の商品を、低価格で展開している。これはほかにはない彼らの強みであり、そこに需要があったために受け入れられているのであろう。彼らは良いポジションを取ったと思う」と回答を頂きましたので参考までに。
今後ユニクロに続いて海外展開を新たに仕掛けていく企業は何処なのか、非常に楽しみですね!
追伸:
最後にちょっと宣伝ですが、昨年話題を巻き起こしましたが、ユニクロは社内英語公用語化を掲げています。多くの人が今後の英語の必要性について真剣に考え始める良いキッカケになったのではないかと思います。そんな僕も旅に出る前までは英語まったく話せませんでしたが、フィリピン英語留学を経て大きく改善されました。そんなことを旅中にツイッターやらブログやらで発信しているうちに、出版社からオファーがあって、今月末、『フィリピン「超」格安英語留学』という僕の初の書籍を東洋経済新報社から発売することになりました。もちろん、執筆は旅中に全て行いました。南米で書き始め、大部分をアフリカで書き、欧州にて書き終えるというワールドワイドな執筆活動となりました。旅のことについてはほぼ触れていませんが、フィリピン英語留学にご興味ある方は是非チラッと立ち読みしてみてください。紀伊國屋書店に置かれるそうです。以上、宣伝でした。
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