アクセストップは江崎グリコ「アイスの実」キャンペーン
2011年上半期に最も読まれたニュースはAKB48の謎の新メンバー――。「アドタイ」に掲載されたニュース記事(コラム・寄稿除く)の中で4月~9月に最もアクセスが多かった記事(PVベース)は、「AKB48・江口愛実はなぜ生まれたのか――グリコ『アイスの実』CMの仕掛け人、電通関西・中尾氏が語る」(6月20日掲載)で2位以下を大きく引き離した。3月の東日本大震災の発生を受け、広告活動が一時全面的にストップするなど広告界にとっても厳しい状況が続いたが、一方で様々な生活情報や明るい話題を提供する広告の役割を見つめ直す機会にもなった(記事下に20位までのランキングを掲載)。
1位の記事は江崎グリコ「アイスの実」のキャンペーンで、人気アイドルグループ「AKB48」に新メンバー登場と銘打ち広告キャンペーンを実施したもの。テレビCMのオンエアを前に、「前田敦子の目」「大島優子の髪」など、6人のメンバーを組み合わせた架空のキャラクターであると明かした。突然現れた謎のメンバーの正体を探ろうと、ネット上では多くの情報が流れ、その顛末は「ヤフー・トピックス」ほか多くのネットニュースでも取り上げられた。
2位の「『スター・ウォーズ』シリーズのブルーレイ販売告知で、電車内の手すりが『ライトセーバー』に!」(9月16日掲載)は、人気映画「スター・ウォーズ」シリーズの初のブルーレイディスク発売に伴うプロモーションの一環で実施された交通広告。映画に出てくる武器「ライトセーバー」を模したラッピングを電車内の手すりに施した。ファン層を中心に多くの読者の関心を集め、記事からフェイスブック上の「いいね!」による拡散数は現時点で5000件近くに上っている。
スタークリエイターの動向、主要広告賞にも注目集まる
クリエイターによる新会社設立も話題に上った。3位の「箭内道彦氏 新会社『すき』『あいたい』『ヤバい』」(7月1日掲載)は、ユニークな新社名のほか、東日本大震災などの環境変化を受けてこれまでの「風とロック」解散に踏み切った箭内道彦氏の思いが共感が集めた。テクノロジーを駆使し、海外広告賞の受賞経験が豊富なメンバー5人が参加し、次世代のけん引役を予感させる「伊藤直樹氏ら、新会社『PARTY』設立を発表 」(5月30日掲載)は4位に。今年のキーワードを予測した「2011年広告界占う10のトレンド――JWT発表」(4月1日掲載)は、震災前の調査によるレポートながら、今の時代を切り取る言葉が盛り込まれ、注目を集めた。
6位の「九州新幹線開業CMに栄冠――福岡広告協会賞」(4月20日掲載)でグランプリに輝いたJR九州のテレビCMは、九州新幹線の全線開業前日に震災が起こりCMはお蔵入りとなったが、インターネット上で話題が盛り上がった。その後、6月のカンヌライオンズでもアウトドア部門金賞に選ばれた。そのほか、カンヌをはじめ東京インタラクティブ・アド・アワード(TIAA)や交通広告グランプリなどの広告賞の結果も上位にランクインした。
2011年上半期に読まれた記事ベスト20
- AKB48・江口愛実はなぜ生まれたのか――グリコ「アイスの実」CMの仕掛け人、電通関西・中尾氏が語る (6月20日)
- 『スター・ウォーズ』シリーズのブルーレイ販売告知で、電車内の手すりが「ライトセーバー」に! (9月16日)
- 箭内道彦氏 新会社「すき」「あいたい」「ヤバい」(7月1日)
- 伊藤直樹氏ら、新会社「PARTY」設立を発表 (5月30日)
- 2011年広告界占う10のトレンド――JWT発表 (4月1日)
- 九州新幹線開業CMに栄冠――福岡広告協会賞 (4月20日)
- 4200名の学生に社員の直筆はがき 電通2012年度新卒採用コミュニケーション(6月10日)
- 「ツイッター、フェイスブック、mixiの違いは?」 ソーシャルメディアのユーザー調査 (6月30日)
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- カンヌ2011、日本勢は金賞9点 (6月28日)
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