現在、中東はイスラム教国家イランの首都テヘランに来ています。イスラム教の教えに従うことが原則なので日本や他国とも異なる点が多く、毎日が発見の連続で大変面白い国です。
そんなイランで僕にとっては懐かしいモノを呑むことになりました。
それはノンアルコール飲料(ビールテイスト)でした。
日本ではここ近年、ノンアルコール飲料がヒットしてきていますが、ここイランでは日本より以前からノンアルコール飲料が普及しているのです。日本を離れてからノンアルコール飲料をあまり目にする機会もなかったのですが、イランではどこでも手に入ります(実際にはヨーロッパなどでもノンアルコール飲料は販売されていましたが、呑みませんでしたので…)。
イラン国内でのノンアルコール飲料の実売個数を調べようと思い、イラン人の友人に統計データで販売数が出ていないかを尋ねると「イラン政府が統計データをチェックし、必要あれば都合の良いように改ざんしているので、ほとんど信用できない」と言っていました…。ですので、実際の販売本数などは実態不明です。
なぜ、イランでノンアルコール飲料が普及しているのか?
理由は単純明快ですが、イランでは宗教上の理由でお酒を呑むことが禁止されているからです。闇ルートや手作りでアルコール類を手に入れることはできるそうですが、やはり普通のお店では見かけることは無いですし、闇ルートから仕入れると非常に高いとか…。
ノンアルコール・ビールテイスト飲料の代表的なモノが「スター」や「ジョジョ」のようです。テイストも色々とあります。僕が呑んだのはトロピカルテイストという…複雑な味のモノでした。一般イラン人にどれほど人気があるのかは不明です(僕が出逢ったイランの若者たちは「不味いから呑まない」と言っていました…)。
「JOJO」のビールラベル表(写真左)と裏(中)。「Star」も代表的(右)。
地下鉄ホームの大型ポスターには、ドイツのノンアルコールビールがデカデカと宣伝されていました。ドイツのノンアルコールビールは複数のブランドが参入しているようです。これは…もしかすると、ノンアルコール飲料の展開が本格化してきた日本のビールメーカーも、イランへの進出を検討してみるべきなのかも?
P.S 念のため、イランの小売店の店員に、日本の漫画『ジョジョの奇妙な冒険』を知っているか尋ねたところ、残念ながら知らなかったようです…。逆に「ジョジョ」を日本に輸入してみたら一部のファンに売れたりして…?
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