イケア・ジャパンは2012年1月3日まで、「ソフトトイ・キャンペーン2011」をイケア全5ストアにて開催している。
このキャンペーンは、イケアで取り扱う動物などのソフトトイ(ぬいぐるみ)を一つ購入してもらうごとに、1ユーロ(約100円)をユニセフ、セーブ・ザ・チルドレンに寄付。これらの団体を通して、教育を受けるチャンスのない子どもたちが学校に通える環境を実現する教育プログラムの支援資金として活用するというもの。
イケアではこのキャンペーンにより、昨年まで7年間で累計約3250万ユーロ(約39億4240万円)を寄付、95のプログラムを45カ国にわたり実施している。なお、昨年は世界中の300のイケアストアを通して、1140万ユーロ(約12億7680万円)、日本だけで3700万円の寄付を集めている。本年度の目標額は1200万ユーロ(約12徳70000万円)。
イケア・ジャパンでは、3月11日の東日本大震災後、さまざまな形で支援活動を続けている。物資の支援に続き、長期的な支援活動として9月末には宮城県・仙台市泉区に約600点の小物、生活雑貨を中心に扱う小規模レベルのイケアストアをオープン。これはグローバルにおいても初の試みで、イケア・ジャパンからの提案で実現した。グローバルのトップのゴーサインが出てから、わずか2カ月で開設に至ったという。最近、さまざまなブランドがコンパクト化したショップを展開し始めているが、イケアの場合、「被災した仙台だからこそ実現したショップ」とし、他で同様の展開をする予定はない。
そして、今回の「ソフトトイ・キャンペーン」でも支援活動を実施している。ソフトトイ一つの購入に対し、1ユーロ寄付するだけではなく、購入したソフトトイを各ストアで特別設置した箱に入れると、東日本大震災で被災した子どもたちにそれが届けられる活動も行っている。これも震災直後に神戸のショップで実施していた商品を買って被災地に届けるキャンペーンを、新たな形で発展させたもの。ストアの前に置かれたボックスには、毎日ソフトトイがたくさん積まれているという。
イケアでは今月17日に、開業から5周年を迎え、改装工事を進めていたイケア船橋がリニューアルオープンする。IKEA船橋では、2006年4月の開業から5年間、顧客の声を吸い上げ、また近隣の住宅を訪問するなど、地域の住宅事情や家での暮らし方を探求し続けてきた。その声を反映するとともに、日本で独特に見られる建築構造や生活慣習などをより現実的に反映したショールームを新たにつくりあげたのである。そして今回、店内に新たにルームセット作るにあたり、ディスプレイ用のイメージ写真も一新することから、そのモデルとなる家族10世帯を近隣から公募。撮影された写真は新しい店内にディスプレイされる。イケアでは今後、港北店のリニューアルも控えており、こちらでも同様にモデルを募集する計画がある。