ファミリーマートと吉本興業は2012年の1年間、両社の間で包括的な契約を結び、日本全国の各地域、そして中国・韓国・台湾・タイといったアジア圏を“笑顔にする”ことを目指してさまざまな取り組みを行う「いっしょに、笑顔。プロジェクト」を展開する。
27日の本格始動に際し、今回のプロジェクトの実施経緯や概要に関する記者発表会が20日、吉本興業東京本部で実施された。
ファミリーマートは、顧客とともに地域の環境美化活動に取り組むなど、地域密着の店舗運営を推進しているほか、各地の特産物や嗜好を取り入れた商品開発をはじめとするリージョナルマーケティングにも注力している。また、2012年に創業100周年を迎える吉本興業は、周年記念事業のテーマの一つに「地域社会とエンターテイメントの共創」を掲げ、芸人47組が各都道府県に引っ越し、地域に密着したさまざまな活動を行う「あなたの街に“住みます”プロジェクト」を展開している。
両社はともに、事業活動において「つながり」「地域密着」というテーマを重視しているのに加え、アジア圏における事業展開にも注力しているという共通点がある。両社はそうした共通点を持つ互いの事業活動・企業姿勢に共感し、「人と人とのつながり、地域とのつながりを強くすることで、日本のみならずアジア諸国をも笑顔で満たし、元気にすること」を目指して協力体制を構築、今回のプロジェクト開始に至った。
発表会当日は、吉本興業所属の芸人・藤井隆と友近がMCとして登場、ユーモアあふれる司会進行で、来場した多くのメディアを沸かせた。ファミリーマート代表取締役社長・上田準二氏、吉本興業代表取締役社長・大﨑洋氏がそれぞれ登壇し、コラボレーションに至った経緯や意気込みを話したほか、ファミリーマート総合企画部マーケティング室長・岩崎浩氏がプロジェクトの方針や概要の説明を行った。
また、日本各地での取り組みを中心となって盛り上げていく「地域担当スマイル部長・社員」の任命式も行われた。各都道府県の「“住みます”芸人」がそれぞれ任命され、北海道が平成ノブシコブシ、東北がぺんぎんナッツ、関東がインパルス、中部・北陸がハイキングウォーキング、近畿が藤井隆、中国・四国が友近、九州がパンクブーブー、そして沖縄は、すでに沖縄でファミリーマートのテレビCMに出演しているガレッジセール。上田氏から一人ひとりがたすきをかけられ、握手を交わしたほか、社長と抱擁を交わす芸人あり、持ちネタを披露する芸人ありで、会場は終始笑顔と笑いに包まれていた。
さらに、発表会後には、一般参加者約100人と「地域担当社員」の芸人、そしてファミリーマート社員との懇親会も開催され、「ファミチキ」やおにぎり、おでん、スイーツなどファミリーマートの人気商品を楽しんだり、写真撮影などを通して懇親を図った。
プロジェクトにおける取り組みの第1弾「初夢わっハッハキャンペーン」は、今月27日にスタートする。叶えてほしい「初夢」を全角200字以内で特設サイトに投稿してもらい、審査を通過した3名の初夢の実現を人気お笑い芸人がサポートするという企画だ。また、対象商品購入時のレシートを使って応募するプレゼント企画もあわせて実施する。
今後も、「“すみます”芸人」とコラボレーションして各地オリジナルの商品を開発したり、顧客を巻き込んだイベントや社会貢献活動を実施したりと、さまざまな取り組みを予定している。ファミリーマートが47都道府県に約8700店舗、韓国を中心とするアジア圏に1万店舗以上展開するコンビニエンスストアという「社会的インフラ」と、吉本興業が47都道府県および中国などアジア圏で展開する多様なエンターテインメントコンテンツという「心のインフラ」を連携させることで、互いの強みを生かしながらプロジェクトを進めていきたい考えだ。