が工夫されています。
買物を上手にお得にしようと思う時、クーポンの利用があります。このクーポンを最も使用している国と言えば米国が浮かびますが、「家計の節約術としてクーポンを使うことが最も盛んなのは1位中国、次いで米国」(米デジタル調査会社ニールセン調べ)の順です。今回、この「米国のクーポンの事情」について、まずハカってみます。
失業率9.0%(1390万人、潜在失業率260万人)、フード・スタンプ受給2175万世帯の一方でダブルインカムなど、極端な所得の2極化が進む米国の消費者にとってはスーパーマーケットをはじめとした小売業の「特売セール」は、常に気になり注目するものです。日本とはやや事情が異なることは、チラシやパンフレットに掲載されたクーポンを持ってお店に行かないと割引の対象にはならないと言うこと。この点はハッキリしています。
そのために、米国の消費者は、こうしたクーポンの付いた広告やチラシを捨てることなく店頭で買物をするまで大切に持っています。(後日、テーマにするBuy one Get one 買物をするともうひとつ同じものが付いてくるというプロモーションの考え方についても日米での基本的な違いがあります)こうしたクーポンを「商品やカテゴリーごとにまとめて何枚で何ドル」や「10枚まとめて何ドル」としてネットオークションで販売するケースも見られます。また、最近では共同購入サイト「グル―ポン」でも小売業の買物クーポンを扱うケースなども見られます。しかし、これはグルーポンへのクーポンの売上に対する手数料の高さ等から出品をする側の小売業にとって新たな負担として課題を生んでいます。
はじめにクーポンの価値や考え方について、日本の習慣とはやや異なると言いました。日本での小売店における販売は定価から下げられ表示して売られることや、お店に来られた買物客への「平等」を保つ姿勢からもクーポンへの関与が低いことがあります。
しかし、こうしたグル―ポンの活用や小売業の運営するによるソーシャル・ファンサイトやスマートフォン等による電子クーポンやコンテンツの配信・取扱いの拡大等、アナログからデジタルへ移行期の中で、日本の販売促進においても生活習慣や文化を踏まえた「新しい集客」や「売り上げづくり」のためのシステムとサービスを考える必要があります。
次回のテーマは、「デジタル・サイネ―ジの現状」です。