新入社員研修について
いろんな人に聞かれる今日この頃。
大学生に会うことが多いからかな。
まだ昨日のことのように思えるのに、
気がつけばすでに3年前だなんて恐ろしい。
…というか大学生の時は
まだ社会人2、3年目の人に
「大学生?若いね」とか言われると
「2、3歳しか違わないのに」と戸惑ったけれど
実際いま大学生を見ると
「君たちぃ!若いね若いね!若さのエキスが溢れているね!」
なんてバシバシと叩きたくなってしまうこの感覚。
一体どうしたことでしょう。
でもホント、研修の時の日誌とか読むと、
我ながらニヤニヤしてしまう。
初心に返りたいような気持ちになる時は
研修日誌を取り出し、何をしたか、
どんなことを思っていたかをおさらいします。
前の会社の新入社員研修は至れり尽くせり。
周りの人の話を聞いていても、
大企業の研修は本当に丁寧です。
挨拶の仕方や名刺の頂き方を講義で習ったり、
いろんな部署の先輩にインタビューをしに行ったり、
働きぶりを見せて頂いたり
大学時代に戻ったみたいで
めちゃくちゃ楽しかった記憶があります。
(一方、ベンチャーや外資にすすんだ人は、
OJTが多い気が。そういえば内定者バイトをする人も
多いよねこの2つ)
研修そのもので習ったことも多いけれど、
講義じゃない場所で学んだことも多く、
むしろそちらのほうが
深く自分の中に残っているような。
たとえばたとえば。
営業現場実習で
とある会議に同行したとき。
全体像を理解しようと、
配付資料を先に読み始めた私は、
当時のトレーナーのMさんに注意を受けました。
研修期間中その方に注意されたのは
それだけだったから、とても強く印象に残った。
「伊藤、説明する人が説明するまで、
ページはめくっちゃダメだから。
企画書やCR(クリエーティブ)案は、作った人たちに敬意を払って
扱うこと。先に読まない、読み飛ばさない、
作った人が見ているところで捨てない、
『×』を書かない」
そんな基本的な配慮不足の私、まじダメ新人。
それ以降、二度と「先読み」はしなくなりました。
でもMさんに言われたことでの一番は、
もっと何気ないことだったりする。
お得意から帰るときの
ほんのちょっとした隙間時間に
目黒のスタバで、
「有名人が来るみたいに言われてたから
嫌なヤツを想像してたんだけど、
お前、めっちゃいいヤツじゃん。
もっと自分出してけ」
と言ってもらったんだな。
会社で「なんか君ブログの有名人なんだって~」
と声をかけられることが多々あり
ちょっとした言動で倍の反感をかうのじゃないかと
萎縮しまくり星人だった私。
まあ、そもそもが自意識過剰なんだけども。
「正体がバレてはいけない!」みたいな心持ちで
終始おどおどと過ごしておりました…。
でも、無駄な遠慮はしなくていいと。
研修後のアドバイスシートにも、同じことが書いてあった。
「学生時代の経験(ブロガーのこと)をあまり言いたくないのか
前面に出さないのが少し残念な気がしました。
せっかくのセールスポイントなので自分を印象づける『きっかけ』くらいに
上手に活用出来れば良いのかなと思いました」
…これを読んで、だいぶ楽になったんだよなー。
何気ないことだし、Mさんはもう覚えていないかもしれないけれど
肩の荷が下りたというかふわっとしたなぁ、あの時。
「会社用の私を作らなきゃ」みたいに
ガチガチしていた部分が溶けて、
「会社でも自分って出していいんだな」って。
ひとつ、目ウロコしたのでありました。
当時関わった先輩の一言一言が、
今の私の基本動作・態度をつくっているのだと気づき
「私も良い影響を与えられる言葉を使わないと」
そんなことをしみじみ。
だけどもだけど、
1年目中部支社:まごうことなく新人
2年目本社CR局に転局:実質新人
3年目トレンダーズ転職:また新人
という立場では自分自身が常に研修を受ける状況であり、
そういえば私って「直上」になったことがまだないんだよね…
てへ。
伊藤春香「PRガール」バックナンバー
- 第4回 「はーちゅーちょーのお仕事。」(1/4)
- 第3回 「聞かれても困るけれど。」(12/20)
- 第2回 「DNAに刻まれた会社のカルチャー」(12/13)
- 第1回 「電通を退職する方法」(12/6)