先週、母と祖母と有馬温泉に行ってきました。
宿泊したのは
ミシュラン一つ星を取った
お料理の有名な旅館「欽山」。
今年最初の親孝行です。
ここの旅館の素晴らしいサービスについて
ブログに書いたところ
思いの外、反応がありました。
「一流のサービスってやっぱり体験しないとわからないのかも。
一度泊まってみたい」
「業界関係者ですが、こういうところが見られているんだと
参考になりました」
嬉しい反応が続々。
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普段の私だったらブログに書いたような
細かいことにはいちいち注意を払わなかったかもしれません。
ただ、今回の旅行は普通の旅行ではなかった。
違ったのは「祖母を連れての旅行」だったということ。
77歳の祖母は、車いすや杖のお世話になってはいないものの、
足が不自由です。階段の上り下りは、ゆっくり手すりをもたないと
出来ず、小さな段差が命取り。
そのため、
「お部屋と大浴場が近い」
「椅子があらゆる場所にある」
「足の伸ばせる高座椅子がお部屋にある」
「小さい段差にも注意書きがある」
などの旅館側の配慮が、非常に嬉しかったのです。
でも、このような小さな工夫は、
もしも祖母と旅行していなかったら
気づけなかったかもしれません。
最近ツイッターで
「ゲイの友人がいなければ
ゲイの人の気持ちは分からない」
的なつぶやきを見たけど、まさにそれ。
今回「高齢者目線」で旅館を見ていたからこそ、
一流旅館の洗練を肌で感じることが出来ました。
そんな体験をもう1つ。
ひょんなことから最近、高卒・元ヤンキーの人と
仲良くしています。
高校から私立だった私には今まであんまりご縁のなかった人たち。
高卒、ヤンキー、肉体労働コミュニティの飲み会に参加してみると、
彼らは、口を揃えてこう言うではないですか。
「将来お金持ちになったら、いい車が欲しいわ」
私の周りには
免許は持っていても
車を買いたい人はあまりおらず
まさに「若者の車離れ」を実感しているのに。
車が欲しい人を、久しぶりに見た。
私「どうせお金があるならタクシー乗り回す方が
よくない?っていうか車以外に欲しいもの、
いくらでもある気が…」
友人「いやいや!絶対いい車買う!」
…その時私は思いだしたのです。
同期男子の何気ない一言を。
「車を買う人はズバリ3種類!
田舎の人、オタク、ヤンキーだ」
田舎の人…車が生活必需品。
オタク…車に凝ることが趣味。
(スポーツカーなどが好き)
ヤンキー…車=富や成功の象徴。
という理論。
(※あくまで彼の独自見解です。
他意はありませんが不愉快になった方がいたらごめんなさい)
友人たちがビール片手に
「夢はランボルギーニなんだよねー」と
言うのを見ながら、
「車、大人気じゃん!」
と落雷レベルの腑に落ちた感を味わう私。
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広告会社時代の先輩の教えに
「『普通』は存在しない」というのがあります。
「例えば主婦ひとつ取っても
自分がイメージする主婦っていうのは、
自分のお母さんとその周り、なわけでしょう。
自分と関係のある限られた階層の一部分だけを見て、
それが『日本の平均的な主婦』だとどうして言える?
自分が思う『普通』はあくまで自分にとっての『普通』でしかない。
その思い込みに囚われて企画するな」
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高齢者と一緒に行動しなければ
高齢者の気持ちはわからないし、
ヤンキーと友達にならなければ
彼らの価値観はわからない。
これらの気づきから
私の今年のテーマは
「たくさんの種類の人に会う」に決定。
ポイントはたくさんの人に会うのではなく、
あくまで、たくさんの種類の人、です。
同じような思考回路の人と集っていたら
得られる刺激も似てしまうから。
今年はとにかく、貪欲に。
会ったことのない方、接点の無さそうな方、
是非お会いしましょうキャンペーンなう。
伊藤春香「PRガール」バックナンバー
- 第6回 「偉い人は、偉いから偉い。」(1/17)
- 第5回 「研修時代の思い出」(1/10)
- 第4回 「はーちゅーちょーのお仕事。」(1/4)
- 第3回 「聞かれても困るけれど。」(12/20)
- 第2回 「DNAに刻まれた会社のカルチャー」(12/13)
- 第1回 「電通を退職する方法」(12/6)