電通はインフォバーンとの共同で、オープンイノベーションコミュニティサイト「cotas(コタス)」を5日に開設した。
ユーザーが参加して新たな価値創造を行う「Co-Creation(共創)」や、異なる分野の人や企業が協力して新たなもの・ことを生みだす「Collaboration」に着目し、様々な分野の人や組織のつながり・マッチングによって、新たなイノベーションの創出を目指す。ネーミングは「co-(ともに)」と「tas-(足す)」で新しい価値をつくるという意味を込めた。
近年、自社内だけでなく、他社など外部にある知恵やノウハウを活かし、革新的な商品やビジネスモデルを生み出す「オープンイノベーション」の思想が経営やマーケティングにおいても注目されている。欧米の大手企業や行政で既に積極的に実践されており、同サイトでは、欧米での成功事例や国内での先進的な取り組み事例や開発担当者のインタビューなどを掲載し、日本企業がオープンイノベーションを取り入れる上でのヒントとなる手法や関連情報を提供していく。
同サイトの監修を務めるインフォバーン代表取締役CEO小林弘人氏は、「『共創』という言葉に代表されるように、リアルの世界では『シェア』『コ・クリエーション』『コラボレーション』といったさまざまな形式で、異なる立場のプレイヤーが協力し合って新しいイノベーションを進めるという現象が起きています。それらを包括する広義な意味で『共創』を整理し、特に組織がビジネスに活用していけるようなリソース(人やノウハウ、お金など)のあり方、テクニックや考え方について、模索していきたい」と同サイト内のインタビューで答えている。
将来的には、独創的なコンテンツやノウハウのある企業、団体のマッチングも手掛けていきたいという。
今夏には、米国のイノベーションマネジメントツール「Spigit」を採用したソリューションプログラム「D-hints」をサイトに登載する。参加したユーザーの共創プロセスを公開し、誰もが同時進行でオープンイノベーションの過程をシェアできる、プラットフォームとして進化させていく予定だ。