「マーケティング&クリエイティブで九州をもっと面白く!」をテーマとしてシンポジウムが6月14日、福岡市内で開催され、福岡の広告関係者約100人が来場した。本シンポジウムは、宣伝会議九州本部のオフィスが、福岡天神センタービルに移転することを記念して企画したもの。九州活性化のために、マーケティングやクリエイティブが貢献できることは何か、約2時間にわたってディスカッションが行われた。
パネリストは「日経エンタテインメント!」編集委員の品田英雄氏、電通 クリエイティブディレクター/CMプランナーの東畑幸多氏、RKB毎日放送 報道制作センター 社会情報部長の原田俊哉氏の3人。原田氏はRKB毎日放送の「今日感テレビ」の総合プロデューサー。同番組は、RKB毎日放送で平日13:55から19:00まで放送している夕方ワイド番組で、日本一放送時間が長いローカルワイド番組として知られている。品田氏は同番組のコメンテーターを務めている。また、東畑氏はJR九州の九州新幹線開業CMを手掛けるなど、いずれも九州にゆかりのある3人が登壇した。モデレーターは、宣伝会議編集室長の田中里沙が務めた。
シンポジウムでは、お祭り気質の九州の人の魅力から、中国や韓国などアジア市場への玄関口としての役割への期待まで、様々な角度から九州の魅力が分析され、掘り下げられた。ポテンシャルの高さという観点で意見が一致する一方で、「九州にいると、自分たちの魅力が十分に見えていないこともある」との指摘も。自分たちの姿を客観的に把握し、魅力的な切り口で情報発信をしていくことで、地域外、さらに世界へ発信できる九州ならではの魅力が明らかになる、とパネリストの意見も一致した。こうした“情報力”こそ、九州活性化の鍵。宣伝会議九州本部は、九州・沖縄地区でマーケティング・クリエイティブ関連の教育事業を展開したり、取材・編集を行う拠点として14年前に開設された。新オフィスには規模を拡大した研修室も備え、移転を機に、地域密着型の情報発信拠点としての機能をさらに強化していく考え。