若年層の購入増加率が目立って上昇 ノンシリコン以外から顧客を取り込む~販促会議7月号より

実施したキャンペーンが実際の販売に与えた影響はどのようなものだったのかを検証する人気連載「トッププロモーションのその後」。今回はノンシリコンシャンプー「レヴール」のキャンペーンについて検証する。

キャンペーンの目的と実施施策

ファミリー層に対して、ノンシリコンシャンプー「Rêveur」の認知を拡大することが目的。そのために、3月15日からタレントを起用したテレビCMの放映をスタート。その効果を高めるため、CM放映開始前から店頭展開を強化し、連動性を高めた。

調査期間は店頭強化がスタートした3月5日から4月8日まで。比較は2012年1月30日~3月4日とした。まず、店頭強化・テレビCM の効果を調査した。以前の期間と比べると購入人数、個数、金額のすべてが140%以上と伸びている。これを構成比の伸び率で見ると、20歳未満、60歳以上の構成比が増加しており、幅広い年代に受け入れられるようになったことが分かる。

続いて、プロモーションによって、以前の期間に「レヴール」を購入していない人を取り込めたかどうかを調べた。それによると、「レヴール」購入者における新規顧客の割合は、女性全体で対象前期間81.58%、対象期間87.28%と7%増加している。どの年代も新規顧客を取り込めているが、特に20歳未満の新規顧客の取り込みが目立つ。起用したタレントや全体トーンなどがこの年代の女性に強く影響したと推察される。

さらに、「レヴール」購入者は、「ノンシリコンタイプ」ユーザーと「ノンシリコン以外タイプ」ユーザーのどちらを取り込んでいるのか、流入状況を確認した。前期間と比較したところ、テレビCM 放映後は「ノンシリコン以外タイプ」からの取り込みが増加。実施前の33.32% から44.78% と11.46%上昇している。特に目立ったのが、20歳未満で、ノンシリコン以外からの流入が前の期間の7.14%から63.64%と急上昇した。この施策をきっかけにノンシリコンタイプを購入した人も多いと考えられそうだ。

検証1 年代別構成比では20歳未満が目立つ

店頭強化、テレビCMにより購入者人数、購入個数、購入金額とも大きく伸びた。年代別構成比では、20歳未満がいずれも170%以上となり大きく伸ばしている。

レヴール1

検証2 新規購入者の割合は7%上昇

購入者の中で前期間に購入していなかった人の構成比は全体で7%ほど上昇。伸び率では、ここでも20 歳未満が目立ち、今回の施策がこの年代に強い影響を与えたと考えられる。

レヴール2

検証3 ノンシリコンタイプ以外からの流入増加

今回の施策によって、前期間と比べてノンシリコンタイプを購入していなかった人の購入比率が各世代で上昇していることから、ユーザー拡大が図れていると考えられる。

レヴール3

*「販促会議2012年7月号」により詳細な解説が掲載されています。

調査概要:(株)カスタマー・コミュニケーションズ(CCL)が保有する全国ドラッグストアの顧客ID付POSデータを使用。ドラッグストア350万人のデータから全国の購買を対象に分析した。来店客のポイントカードなどによって顧客識別を行い、一人ひとりの購買履歴を収集することで、より深い購買分析が可能ととなる。



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