記者の注目度抜群、ぐるなび「4コマ漫画のリリース」を解説―『広報会議』2011年11月号より

広報会議の人気連載コーナー「新任広報のためのプレスリリース道場」に掲載している記事の一部を公開。広報の第一歩である、メディアへのプレスリリースの書き方を学びたい方にオススメのコンテンツです。

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前例なしでも“面白い”と言われて実現


「広報会議」2011年11月号掲載 連載「新任広報のためのプレスリリース道場」より

(執筆者)
井上戦略PRコンサルティング事務所・代表
井上岳久 氏

1968年生まれ。フードテーマパークを「年間200以上のリリース」という独自の手法で復活させたPR戦略コンサルタント。月刊『広報会議』の人気連載「新任広報のためのプレスリリース道場」を執筆しているほか、宣伝会議が主催する「リリース作成講座」や「広報担当者養成講座」の講師としても活躍。

プレスリリースに4コマ漫画を載せてしまう…けっこう思いつきそうで、(私の知る範囲では)まだ誰もやったことがなかっただろう、このアイデアを実行したリリースを今回は取り上げます。

release

2011年6月にぐるなび食市場が配信した「食のスーパークールビズ」特集のリリースには、カラフルに彩色され、4コマ漫画の王道のようなオチ付きの作品が掲載されました。「どうしたら目に留まるリリースが出来るかを考えているうちに、4コマ漫画を載せることを思いつきました」と話すのは総合政策室広報リーダーの栗田朋一さん。しかし前例が無いことゆえに、社内から反対意見は出なかったのか聞いたところ、創業者である会長には「面白いね。話題になったら会長賞をあげるよ」と言ってもらえたそうです。

リリースの配信は、毎回独自でリスト化している500媒体ほどに送っていますが、「日経新聞」本紙や「日経MJ」「産経新聞」などで取り上げられたほか、「今回は記事にできないけれど、面白いことを始めましたね」と連絡をくれた記者もいたそうです。中でも反響が大きかったのはTBSの「Nスタ」で、バイヤー密着取材で6分22秒の放送に結びつきました。全く面識の無いディレクターが漫画に気づいて興味を持ってくれたことがきっかけだったそうで、初めての試みとして効果は上々です。

タイトルやポイントを目立たせる工夫も

そして、ウワサの4コマ漫画リリース。パッと目に飛び込んできて、良いアイキャッチになっていることがわかるでしょう。メディアの元には毎日山のようにリリースが送られてきて、その大半は捨てられる運命の中で、ほぼ確実に第一関門を突破できるのは非常に大きなことです。また、文章でなく漫画で表現することで、読み手が一瞬で内容を理解できます。私はよく、タイトルは一瞬でリリース全体の内容が伝わるものに、と教えますが、この漫画にはそれと同じ役割が期待できます。

次に、タイトルにも注目して下さい。「スーパークールビズ」という環境省が推進する運動を取り入れています。同社では企画を立てる時に、常に時事や季節を意識しているそうで、その方がメディアに取り上げられる率も格段にアップします。ただクールビズというと衣服や家電のみが想像されますが、ここでは「だけじゃない」と食を紹介しています。この「だけじゃない」という言葉に驚きと発見があり、興味を呼び起こします。

そしてリリースの要点を「ここがPOINT!」として3つにまとめています。他社でもこういう形態を取るところは増えていますが、ここでは要点をリリースの中央部に据えて、前後にも余白を十分に空けて目立つように配置しています。ぐるなびではこれを定形化しています。せっかくポイントとして挙げているのですから、レイアウトも目立たせるよう工夫するべきだといういい見本です。

※完全版は広報会議2011年11月号にて、もしくはダウンロードサービスをご検討下さい。

※弊社主催・ニュースリリース作成講座では、執筆者の井上戦略PRコンサルティング事務所・代表 井上岳久氏が講師を務め、リリースをその場で添削する実践的なワークショップを行っています。


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