今回も、広告界の最前線で活躍するクリエイティブディレクター、コピーライター、CMプランナーが審査員を務めます。その数、なんと100人!
このコーナーでは、審査員の皆さんが日替わりで毎日登場します。プロのコピーライターの皆さんは一体、どんなシチュエーションでコピーを生み出しているのでしょうか?宣伝会議賞のグランプリ、そしてコピーライターとしてのキャリアアップを目指す皆さんに向けたメッセージもお届けします。
本日は、アサツー ディ・ケイの三井明子さんのインタビューを紹介します。
中学校教員を経て化粧品会社の宣伝部、そして現在・・・と異業種からの転身をされた三井さん。コピーライター兼クリエイティブディレクターとして手掛けたアパレルブランド「23区」のブランドキャンペーンで、コピーとビジュアルがさまざまに異なる23通りのテレビCMが話題になったほか、最新作には、ファッションビル「FORUS(フォーラス)」の広告があります。
今年は、デザインやコピーの力で乳がん検診の必要性を啓蒙する「ピンクリボンデザイン大賞」の審査員も務めました。三井さんが手掛けた、FORUSの広告ビジュアルはこちら。
——すぐれたコピーが浮かぶのは、どんな瞬間でしょうか?
三井さん たいくつな映画を観ているときや、いまひとつ“ノれない”コンサートのときなどに、知らず知らずのうちに何かを思いつくことが多いような気がします。
人間の脳って不思議ですね…
——意外なシーン、思わぬタイミングにアイデアが浮かぶこともあるのですね。
コピーを考える時のマストアイテムというと、どんなものがあるでしょうか?
三井さん シャープペンシルかペン、A4の白い紙、そして音楽の流れていない場所ですね。
——コピーを書くとき、三井さんのように「音楽が流れていないほうが良い」という方もいれば、「音楽があったほうが刺激になって良い」という方もいるようです。応募者の皆さんも、コピーを考えるとき、まずは自分に合った環境づくりをすることも大切かもしれません。
次回は、コミュニケーションデザイン・ブティック タンバリンの横澤宏一郎さんにインタビューします。かつて他職種からクリエイティブへの転身を志すにあたり、宣伝会議賞を目標にしていたという横澤さん。そのメッセージにご期待ください。
三井明子(アサツー ディ・ケイ/コピーライター)
中学校教員、化粧品会社宣伝部などを経て現職。味の素「抜け毛・薄毛が気になりはじめたら」、オンワード23区などを手掛ける。TCC新人賞、TCC賞、ACC金・銀、アドフェストグランプリ、クリエイター・オブ・ザ・イヤー メダリストなど受賞。東北芸術工科大・非常勤講師。
【宣伝会議賞1分アドバイス バックナンバー】
- 富田安則さん「重要なのは、応募に自分なりの目的を持つこと」
- 原晋さん「コピーは、ひらめかない」
- 林尚司さん「アイデアが浮かんだらすぐに書きとめる」
- 尾形真理子さん「景色や人など、情報量の多さが刺激になる」
- 岩田純平さん「コピーライティングのマストアイテムはやる気、味方、しめきり」
日本最大規模の公募広告賞「宣伝会議賞」は第50回を迎えます。1963年にスタート以来、広告界で活躍する一流のコピーライターのほか、糸井重里さん、林真理子さんといった著名な書き手を輩出してきました。50回目となる今回は50社の協賛企業から課題が出されており、第一線で活躍する100人のクリエイターが応募作品を審査します。課題は9月1日発売『宣伝会議』本誌にて発表、2012年10月31日が締め切りとなります。