今回も、広告界の最前線で活躍するクリエイティブディレクター、コピーライター、CMプランナーが審査員を務めます。その数、なんと100人!
このコーナーでは、審査員の皆さんが日替わりで毎日登場します。プロのコピーライターの皆さんは一体、どんなシチュエーションでコピーを生み出しているのでしょうか?宣伝会議賞のグランプリ、そしてコピーライターとしてのキャリアアップを目指す皆さんに向けたメッセージもお届けします。
本日は、コミュニケーションデザイン・ブティック タンバリンの横澤宏一郎さんへのインタビューを紹介します。
他職種からクリエイティブ職に転換した横澤さん。職種転換を志すにあたっては、宣伝会議賞への応募、そして選考通過を自信につなげていったそうです。
今では広告クリエイティブの最前線で活躍し、最新作としては三菱自動車のコンパクトカー 新型「ミラージュ」の広告が挙げられます。俳優・唐沢寿明さんと女優・本仮屋ユイカさんが「乗ってミラージュ!」の掛け声とともに独特のポーズを決めるテレビCMが印象に残っている方も多いのではないでしょうか。コピーだけではなくポーズも、横澤さんが発案したものだそうです。
新型「ミラージュ」のテレビCMはこちらで見ることができます。
——すぐれたコピーが浮かぶのは、どんな瞬間でしょうか?
横澤さん 課題のことを頭に残しつつ、テレビや雑誌やネットを見ていると、視野が広くなっていいです。
——コピーだけをひたすら考えるのではなく、さまざまなものからヒントを得ようという姿勢が参考になります。コピーを考える時のマストアイテムは何でしょうか?
横澤さん ヤル気と根気と勇気です!
——横澤さんは、宣伝会議賞への応募経験もお持ちです。ヤル気・根気・勇気で臨んだ、当時のエピソードを教えてください。
横澤さん クリエイティブ職に職種転換する前、宣伝会議賞は大きな目標でした。
「ここで一山あてて、クリエイティブへ行く交渉材料にするぞ!」って思っていました。
そして自分への自信をつけるためにも応募していました。受賞はできませんでしたが、1次選考や2次選考を通過することで自信になっていきました。1本も通過しなかったら職種転換を諦めようと思っていたので、今の自分があるのは、宣伝会議賞のおかげです。ありがとうございます。
——そんな宣伝会議賞も、今年で50回目を迎えました。宣伝会議賞へのメッセージをいただけますでしょうか。
横澤さん 50周年おめでとうございます。宣伝会議賞はやはりコピー!活字媒体での賞というイメージが強いです。
いっそ、秋はコピー、春はラジオCMと2つにしてしまう。同じ課題で全然違うものを審査の俎上にのせてもなかなか比べようがないので、「宣伝会議コピー賞」と「宣伝会議ラジオCM賞」にするのも良いのではないでしょうか?
——コピーライターを目指す応募者の皆さんにも、宣伝会議賞を大いに活用し、自身のモチベーションアップにつなげていただきたいですね!
次回は、宣伝会議賞の協賛企業賞受賞経験もある、
こやま淳子さんにインタビューします。お楽しみに!
横澤宏一郎(タンバリン/クリエイティブディレクター、CMプランナー)
1995年博報堂入社。2009年タンバリン参加。主な仕事に、「ペプシネックス」「ペプシブラック」、
リクルート「SUUMO」「ホットペッパー_グルメ」、ツタヤディスカス、KONAMI「ウイニングイレブン」などがある。TCC賞、ACC賞、アドフェスト、08年クリエイター・オブ・ザ・イヤー 審査員特別賞、2010年同メダリストなど受賞。
【宣伝会議賞1分アドバイス バックナンバー】
- 三井明子さん「たいくつな映画を観ているときにもコピーが生まれる」
- 富田安則さん「重要なのは、応募に自分なりの目的を持つこと」
- 原 晋さん「コピーは、ひらめかない」
- 林尚司さん「アイデアが浮かんだらすぐに書きとめる」
- 尾形真理子さん「景色や人など、情報量の多さが刺激になる」
- 岩田純平さん「コピーライティングのマストアイテムはやる気、味方、しめきり」
日本最大規模の公募広告賞「宣伝会議賞」は第50回を迎えます。1963年にスタート以来、広告界で活躍する一流のコピーライターのほか、糸井重里さん、林真理子さんといった著名な書き手を輩出してきました。50回目となる今回は50社の協賛企業から課題が出されており、第一線で活躍する100人のクリエイターが応募作品を審査します。課題は9月1日発売『宣伝会議』本誌にて発表、2012年10月31日が締め切りとなります。