宣伝会議賞1分アドバイス(10)濱田雄史さん「一次と二次の審査結果を見ると、自分のコピーが“当たり”かわかる」

いよいよスタートした、第50回宣伝会議賞。

今回も、広告界の最前線で活躍するクリエイティブディレクター、コピーライター、CMプランナーが審査員を務めます。その数、なんと100人!

このコーナーでは、審査員の皆さんが日替わりで毎日登場します。プロのコピーライターの皆さんは一体、どんなシチュエーションでコピーを生み出しているのでしょうか?宣伝会議賞のグランプリ、そしてコピーライターとしてのキャリアアップを目指す皆さんに向けたメッセージもお届けします。

本日は、電通の濱田雄史さんへのインタビューを紹介します。

濱田雄史さん

最近のお仕事としては、キヤノン「EOS Kiss」のテレビCM「はじめてにKissしよう」シリーズが挙げられます。『キテレツ大百科』のテーマ曲「はじめてのチュウ」をアレンジした楽曲にあわせ、子どもたちのさまざまな“はじめて”を捉えたCMが、印象に残っている方も多いのではないでしょうか。キヤノン EOS KissのテレビCMは、こちらでも見られます。

――どんなときに、すぐれたコピーが浮かびますか?

濱田さん 煮詰まった後、一回頭がリセットされるような時に、思いつくことが多いです。例えば深夜タクシーの中とか、マンションのベランダでタバコ休憩してる時とか…。

――緊張とリラックスのバランスがとれた瞬間に、自由なアイデアが浮かんでくるのかもしれませんね。コピーを考えるときの、マストアイテムと言えば何でしょうか?

濱田さん 携帯メール、タバコ、一人になれる空間です。

――誰かと話をしているなかでアイデアが浮かんでくるという方がいる一方で、濱田さんのように一人で落ち着いて思考を巡らせるなかで、コピーが生まれてくるという方もいらっしゃいますね。自分に合った環境づくりは、コピーライティングにおいても重要なポイントと言えそうです。濱田さんは、宣伝会議賞への応募経験もお持ちですよね。当時のエピソードを教えてください。

濱田さん 最初の頃は、どのコピーが良いのか分からなかったので、とにかくたくさん応募してました。特に初めて応募した年は、ギリギリまで粘ってコピーを書き、応募準備を始めたのが締め切り前日だったのですが…。コピーが多すぎて、応募準備が終わらなくて、徹夜したことがあります。皆さん、ペース配分にご注意ください。

――コピーを考えることに夢中で、応募準備のことはつい忘れがちですよね。今年は、応募方法が例年と大きく変わりますので、応募者の皆さんの負担も、いくらか軽減されるのではと思っていますが…。最後に、応募者の皆さんへのメッセージをいただけますか。

濱田さん 宣伝会議賞の良いところは、自分が書いたコピーをプロのコピーライターに無料で見てもらえるところだと思います。自分もそういう気持ちで、たくさん応募してました。自分が書いた、どのコピーが、当たりなのか、一次審査と二次審査の結果を見てみると、すごく参考になると思います。がんばってください!

――今年の審査員は、なんとジャスト100人!広告界の最前線で活躍しているコピーライター、クリエイティブディレクター、CMプランナーの皆さんです。応募者の皆さんには、豪華審査員陣が「これは!」と震えるような一本を、ぜひぶつけていただきたいですね。

次回は、博報堂の吉澤 到さんへのインタビューを紹介します。宣伝会議賞で協賛企業賞の受賞経験もお持ちの吉澤さん。他の職種からコピーライターに転身するきっかけになればと応募したところ、見事受賞に至ったそうです。吉澤さんが考える、「コピーライターの役割」についても話していただきました。ご期待ください。

濱田雄史(電通/コピーライター、CMプランナー)
第3CRプランニング局。1975年生まれ。主な仕事に、キヤノン「EOS Kissシリーズ」、日本コカ・コーラ「ジョージア」、横浜ゴム「アイスガード」、日本ハム「シャウエッセン」ほか。TCC新人賞、TCC賞、ACC銀賞、カンヌ国際広告祭銀賞、朝日広告賞グランプリなど受賞。


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『宣伝会議賞』
日本最大規模の公募広告賞「宣伝会議賞」は第50回を迎えます。1963年にスタート以来、広告界で活躍する一流のコピーライターのほか、糸井重里さん、林真理子さんといった著名な書き手を輩出してきました。50回目となる今回は50社の協賛企業から課題が出されており、第一線で活躍する100人のクリエイターが応募作品を審査します。課題は9月1日発売『宣伝会議』本誌にて発表、2012年10月31日が締め切りとなります。
第50回 宣伝会議賞
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