宣伝会議賞1分アドバイス(21)森田直樹さん「コピーライターは“言葉守”になるべき」

9月1日からスタートした第50回宣伝会議賞。10月31日の締切が徐々に迫ってきています。

アドタイでは今回、審査員を務めるクリエイターの皆さんから応募のアドバイスを一問一答でいただき、順次紹介しています。短い、シンプルな内容ではありますが、その言葉の節々にコピーを生み出すヒントが詰まっています。

宣伝会議賞の入賞、そしてコピーライターとしてのキャリアアップを目指す皆さんに向けたメッセージもいただきました。ぜひお役立てください。

本日は、電通関西支社の森田直樹さんへのインタビューを紹介します。最近の仕事としては、かっぱ寿司のテレビCMが挙げられます。「出会い」編、「特急レーン」編、「打ち上げ花火」編の3部作で、かっぱ寿司を舞台に男女の恋を描くという、個性的な作品です…!
かっぱ寿司のCM動画は、こちらでも見られます。

——コピーが浮かぶのは、どんな瞬間でしょうか?

森田さん 早朝、静寂。夜は苦手です。

——日常生活と同様、コピーを書くシーンも「朝型」「夜型」の2つに分かれそうな気がします。コピーを考えるときの、マストアイテムと言えば何でしょうか?

森田さん 特にこだわりはなく、キーボードかペン&紙があれば。紙は紙ナプキンでも付箋紙でも、何でもいいです。

——アイデアを出力するツールも、「紙」派と「PC」派に分かれるです(もちろん兼用の方も多いですが…)。応募者の皆さんは、どちらのツールで、アイデアを文字化しているのでしょうか?最後に、森田さんが考える、コピーライターが担うべき役割について聞かせてください。

森田さん 言葉は、とても明確なもの。そのせいか、言葉はしばしば自由を失う。事情や都合でがんじがらめになる。すると明確で強いはずだった言葉が、意味をなさない、文字のカタチだけをしたものになり下がる。「言葉ってつまらないね」といつのまにかなる。コピーライターの仕事とは、言葉の自由を、強さを、素敵さを守り抜くことなんじゃないだろうか。僕らは“言葉守”みたいにならないといけないんじゃないだろうか。と、あらためて神妙な気持ちになってみました。 

——「言葉って面白い!」「言葉の力ってすごい!」という気運を盛り上げ、言葉に対する人々の信頼・期待を高めるのも、コピーライターが担う重要な役割なのですね。

次回は、サン・アドの笠原千昌さんへのインタビューを紹介します。応募締切日まで残り30日。応募者の皆さんへの熱いメッセージも寄せていただきました。お楽しみに。

森田直樹(電通関西支社 TOKYO ROOM/クリエイティブディレクター)
1963年生まれ。TCC賞、ACC賞、アジアパシフィック賞、NYフェスティバルなど受賞。


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『宣伝会議賞』
日本最大規模の公募広告賞「宣伝会議賞」は第50回を迎えます。1963年にスタート以来、広告界で活躍する一流のコピーライターのほか、糸井重里さん、林真理子さんといった著名な書き手を輩出してきました。50回目となる今回は50社の協賛企業から課題が出されており、第一線で活躍する100人のクリエイターが応募作品を審査します。課題は9月1日発売『宣伝会議』本誌にて発表、2012年10月31日が締め切りとなります。
第50回 宣伝会議賞
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