難しい課題こそ、他人と差を付けられる
宣伝会議賞の応募が始まり、各企業の課題も発表されました。さっそくですが、私の課題との向き合い方について書かせていただこうと思います。
まず取り組み始めたのが「知識をつけること」です。発表された課題のプロダクトやサービスについての知識がないと、いい切り口を挙げることができません。ひとつの製品、例えば「Tシャツ」にしても、素材、色、機能性、ブランドなど様々な切り口があります。いいコピーが思い浮かんだとしても、それが他の製品でも同じことが言えてしまうようではダメなのです。広告コピーを考える上で、コピーの中にいかに製品の独自性を出していくか。それが、いいコピーとイマイチなコピーの違いなのだと思います。
そして、切り口を挙げたら、とにかくたくさんコピーを書き出します。課題の中には、考えやすいものもあれば、なかなか思い浮かばないものもあります。そんな難しい課題こそ、他の人との差をつけることができると思うので、積極的に取り組んでいきます。私のような駆け出しぽんこつコピーライターにとっては、たくさん書き出すことだけが経験を積むことができる術です…(笑)。ここから応募締切まで、書いて書いて書きまくってやります。書くことは苦しいですが、楽しいです!
外面のいいコピーではなく、内容が伴ったコピーを
コピーを勉強し始めた頃の私は「いいコピーっぽいモノ」を作ろうと必死でした。ただ、あるあるネタを考えるだけだったり、ダジャレで考えてみたり、句読点を付ければいいコピーっぽくなるんじゃないか! と考え、むやみやたらに句読点をつけまくったりしていました…(笑)。もちろん、そんな甘い考えが通用するわけはありません。どれだけ外面だけでいいコピーを装っても、まったく内容がないのです。まさに自己満足のコピーでした。きちんと考えられたコピーには、きちんと企画意図が書かれています。それが例え短いセンテンスであったとしても。グランプリを獲得している作品は、やはりそのような力強いコピーなのです。
「いいコピーっぽいモノ」ではなく、きちんとした「いいコピー」を書けるように成長することが私の当面の目標です。それよりも、もっと面白いコラムを書けるように成長した方がいいかもしれませんね(笑)。
明日は、中島彰則さん(33歳)の「宣伝会議賞チャレンジ宣言(2)10月の試練編」をお届けします。
挑戦者16人のプロフィールはこちらから。
【宣伝会議賞チャレンジ宣言 笹本貴大さんバックナンバー】
日本最大規模の公募広告賞「宣伝会議賞」は第50回を迎えます。1963年にスタート以来、広告界で活躍する一流のコピーライターのほか、糸井重里さん、林真理子さんといった著名な書き手を輩出してきました。50回目となる今回は50社の協賛企業から課題が出されており、第一線で活躍する100人のクリエイターが応募作品を審査します。課題は9月1日発売『宣伝会議』本誌にて発表、2012年10月31日が締め切りとなります。