宣伝会議賞1分アドバイス(37)蛭田瑞穂さん「50年前も今も、優れたコピーの重要さは変わらない」

9月1日からスタートした第50回宣伝会議賞。10月31日の締切が徐々に迫ってきています。

アドタイでは今回、審査員を務めるクリエイターの皆さんから応募のアドバイスを一問一答でいただき、順次紹介しています。短い、シンプルな内容ではありますが、その言葉の節々にコピーを生み出すヒントが詰まっています。

宣伝会議賞の入賞、そしてコピーライターとしてのキャリアアップを目指す皆さんに向けたメッセージもいただきました。ぜひお役立てください。

蛭田瑞穂

本日は、電通の蛭田瑞穂さんへのインタビューを紹介します。主な仕事には、アイドルグループ・嵐を起用した、キリンビール 淡麗グリーンラベルの「グリーンラベる?」などがあげられます。淡麗グリーンラベルの広告はこちらでも見られます。

——コピーが浮かぶのは、どんなシーンでしょうか?

蛭田さん 基本は会社のデスクで、ぼけっと考えています。あと、夜遅い時間のファミレスは集中できて好きです。PCもネットもないので。

——調べものができるという点でネットは便利ですが、コピーを書くことに集中したい時には、気が散ったり、誘惑になったりすることもありそうですね…!コピーを考えるときの、マストアイテムと言えば何でしょうか?

蛭田さん (1)PC(手書きで書いても最後はPCで清書するので)、(2)音楽(ほぼ音楽を聴きながらコピーを書いているので)、(3)息抜き(考えてばかりいると疲れるので)です。

——適度にリラックスできる環境を意識的につくることで、「グリーンラベる?」のような、自由でわくわくするようなアイデアが生み出されるのですね。それでは、いま、蛭田さんがコピーについて思うことを聞かせてください。

蛭田さん 宣伝会議賞とTCC年鑑が時を同じくして50周年を迎えるとは奇遇ですが、50年前、コピーに対する何か大きな気運の高まりがあったのだろうと想像します。50年前と比べて、コピーライターの役割はずいぶん変わったと思いますが、優れたコピーの重要さは依然変わらない。たぶん、絶対に。希望ではなく、本気でそう思っています。

—— 応募締切まで、残りちょうど一週間となりました。皆さん、自分が納得のいく作品づくりができているでしょうか。一週間「しか」ないようで、まだ一週間「も」あります。今、コピーに、コピーライターに求められていることとは何か。それを頭の片隅に置きながら、あともうひと踏ん張りしてみるのもいいかもしれません。

明日は、大広・生駒達也さん、I&S BBDO・尾形嘉寿さん、電通・松村祐治さんの
お三方からいただいたコメントをご紹介します!お楽しみに。

蛭田瑞穂(電通/コピーライター)
1971年生まれ。サン・アドを経て2007年から現職。主な仕事に、キリン淡麗グリーンラベル「グリーンラベる?」、東京ミッドタウン、グリコ乳業「ドロリッチ」、日本郵便年賀状キャンペーンなど。TCC新人賞、OCCグランプリなど受賞。

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『宣伝会議賞』
日本最大規模の公募広告賞「宣伝会議賞」は第50回を迎えます。1963年にスタート以来、広告界で活躍する一流のコピーライターのほか、糸井重里さん、林真理子さんといった著名な書き手を輩出してきました。50回目となる今回は50社の協賛企業から課題が出されており、第一線で活躍する100人のクリエイターが応募作品を審査します。課題は9月1日発売『宣伝会議』本誌にて発表、2012年10月31日が締め切りとなります。
第50回 宣伝会議賞
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