【宣伝会議賞チャレンジ宣言(3)安堵の11月編】「課題は20社に絞り込み、すべて上限30本まで必ず応募!」赤星薫さん(32歳)

グランプリを目指す16人の挑戦者たちが、応募から結果発表までをつづる「宣伝会議賞チャレンジ宣言!」。第三弾は、「安堵の11月」編です。10月31日で応募締め切りを迎えた宣伝会議賞について振り返りながら、最終的な応募本数や手応えを報告いただきます。6人目は、日本デザインセンターのコピーライター・赤星薫さんです。赤星さんのプロフィールはこちらから。

ギリギリ体質は歳をとっても変わらない

わーい!終わった!終わった!第50回宣伝会議賞に応募されたみなさま、本当におつかれさまでした。私は10月31日になってもまだ書き終わっていなかったので、あの「〆切延長のお知らせ」は神の声のように感じました。それにしても子どものころの8月31日もこんなだったような…。ギリギリ体質って、歳をとっても変わらないようです。

それでも今年はWEB応募の手軽さにも救われ、おかげさまで目標の500本は何とかクリア。時間いっぱいしつこく粘り、結果的には600本応募することができました。応募数の上限である1,500本には遠く及ばないものの、昨年の応募数は約320本だったので、数だけ見れば進歩したと言えそうです(当社比)。数というわかりやすい指標を設けたことで、思いついたそばからやみくもに応募した昨年よりは、ひとつひとつの課題とじっくり向き合えたような気がします(あくまで当社比)。もちろん、それで「質も上がった」と言い切れないのがコピーの難しいところなのですが…。

私の場合、9月は思ったように筆が進まず、10月は仕事も忙しい時期だったため、全課題に応募することは時間的に無理だと判断。そこで、取り組む課題を思い切って20社に絞り込み、かわりに上限である30本は必ず出す、というやりかたをとりました。

夜な夜なファミレスにひとり現れ、赤いノートを取り出す日々…

最初はBtoB企業など、難しそうな課題(=競争率が低そうな課題)に挑戦しようとしたものの、ホームページを見る前に早くも挫折。結局自分が楽しく考えられそうな、身近な企業の課題ばかり選んでしまいました。にもかかわらず、やってみると30本出すのさえ苦しい課題がほとんど。「あるある、このパターン」「これじゃ買わない」「正しいけどつまんない」のオンパレードで、自分のかたい頭をかち割りたくなる毎日。よく言われる「新しい視点」とか「斬新な切り口」の意味すらわからなくなるほど煮詰まっていました。でも前回このブログで偉そうに巻き返し宣言をしてしまった手前、あきらめるわけにはいかない。ひらめかないなら、ひたすら地味に考え続けるしかありません。

夜な夜なファミレスにひとり現れ、おもむろに赤いノートを取り出し、一心不乱にちまちまと何かを書き綴る三十路の女。だいぶこわい…。コピーではなく、呪いを書き連ねていると思われていても不思議ではないすごい形相だったと思います。でもそんなボロボロの日々のなかにも、コピーを書くのが楽しいと思える瞬間は確かにあって、それは学生のころ、どんなに探しても見つけられなかったものでした。そのかすかな光のような瞬間が、やっぱりどうしようもなく好きだから、自分は今ここにいる。朦朧としながら、そんなことも実感できたような気がします。

今年はまた応募総数も増えて、ますます受賞のハードルが上がったようですね。1/38万3500。気が遠くなる確率だけれど、今はまだ0ではない。産み落とした卵たちがかえる日を夢みて、こうしてそわそわ待つ時間も、宣伝会議賞の醍醐味かもしれません。


明日は、永井一二三さん(30歳)の「宣伝会議賞チャレンジ宣言(3)安堵の11月編」をお届けします。挑戦者16人のプロフィールはこちらから。

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