大阪・通天閣のふもとにある商店街「新世界市場」で23日から、電通関西支社のクリエイターらによるポスター展がスタートした。同社の若手ら39名19チームが各店舗をテーマに120点のポスターをボランティアで制作したもので、地元商店街の活性化につなげるのが狙い。
新世界市場は2013年に100周年を迎えるが、近年はシャッター通りとなり衰退の一途を辿っていた。そこで今年7月末、通天閣100周年のイベン トに合わせて、アートイベント「セルフ祭」を開催。電通関西支社クリエーティブ局の日下慶太氏が実行委員を務めていたことから、今回のプロジェクトが立ち上がった。
ポスターは漬物屋や肉屋、下駄屋といった生活密着型の店舗のほか、JAZZレーベルなどを含む各店主に対して、クリエイターらがプレゼン テーションを実施し制作されたもの。その出来栄えが好評だったことから、新世界市場の店主らが自らポスター展を企画した。
日下氏は「ポスターを宝物のように大切にしてくれる、商店主の皆さんの反応を体感できたのは大きい。 “自分の能力が社会に役立つ”という実感をもてたこと、そして、広告の原点である“ワンビジュアル+ワンコピー”の大切さを痛感できたことは、自分も含め参加者全員の大きな糧となった」と話している。
ポスター展の会期は2013年1月13日まで。