ノートを探すか、海馬に土下座して記憶を蘇らせるか
宣伝会議賞との短くハードな戦いが幕を閉じました。フェイスブックのタイムライン上に、宣伝会議賞事務局からの「1500本の応募もあった」との記事を見つけては、「どうやってそんなに書けるんだよ、凄いなぁ」と関心しつつ、800本目指して地道に書いていたわけです。そして、今回私が応募した本数、『150本くらい』…。
目標との差たるや、かなりの大きな溝を感じずにはいられません。コピー自体は、800本まではいきませんでしたが、600本弱をとりあえず書きはしました。しかし、その「600本弱」の中にはかなりの問題児も混ざっておりまして、一度精査しようという事で、その結果「約350本」程まで絞り込んだわけです。もちろん、ちょっと甘めに精査いたしました。
そうこうしている内に、締め切りまであと3日となり、その時点でWEB上では1本も応募していない状況。2日間あれば一気に応募できると踏んでいました。そして、最終的に応募した数が150本。
3日間という時間の読みは間違っていませんでした。一番の間違いは(失態と言ったほうがいいかもしれませんが)、この2カ月間、通勤時間、帰宅時間、休日など、時間を共にしてきた「コピー用ノート」を紛失という…。
締め切り3日前、いざ応募しようとPCを立ち上げ、準備をし始めると、どこをどう探してもそのノートが見つかりませんでした。締め切りまであと僅か、ノートを探す時間を優先すべきか、はたまた、記憶を辿り、海馬に土下座して、これまで書いたコピーを脳内に蘇らすか。悩んだ末、後者を選ぶ事にしました。
「考えること」のコツまではいきませんが大事なことを学べた
そこから締め切りまでの3日間、記憶との戦いが幕を開けました。出来が良かったなぁと思っていたコピーは、やはりすんなり出てきました。とはいっても、10、20本の世界で、残りの約300本は記憶に埋もれ、中々出てきません。自宅、PCの前で唸る自分。思い出せないコピー。手汗で反り始めるメモ用紙。
全てが負の方向に進んでいる気がして、一度気分転換にと街に出ることに。電車に乗り移動していると、通勤・帰宅の電車内でコピーを考えていた時の記憶が戻るのではないか…そんな考えは甘かった訳ですが、その後、家に帰ると少しずつではありますが思い出し、更に新しいコピーも生まれ始めました。
結局150本程という結果にはなりましたが、この経験で「考えること」のコツまではいきませんが大事なことを学べた気がしました。
1次審査でどれほどの作品が通過するのか、楽しみより「恐怖」の方が勝ってはいますが、出来る事ならば良い報告でまた皆さんとお会い出来ればと思います。みなさんも2カ月間、お疲れ様でした。
明日は、藤田雅和さん(36歳)の「宣伝会議賞チャレンジ宣言(3)安堵の11月編」をお届けします。
挑戦者16人のプロフィールはこちらから。
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