室山加奈子(シナジーマーケティング 営業部西日本企画制作グループ ディレクター/宣伝会議コピーライター養成講座 2012年春基礎コース、Web&広告プランニング講座2011年秋 修了)
Webディレクターがコピーを学んだ理由のもう一つに、ソーシャルメディアでの取り組みの経験があります。
今の会社に入るまでは、いわゆるクライアント企業で、社内Webディレクターとして自社で持っているブランドのWebサイトやキャンペーンなど、Webまわりの企画・運用をしていました。
中でも、積極的に取り組んでいたのがソーシャルメディアです。
Twitter、Facebook、mixi、Tumblr、ブログなどなど・・・何をソーシャルメディアと呼ぶのか諸説ありますが、ここではまとめてソーシャルメディアとしたいと思います。
私は企業のTwitterやFacebookの「中の人」、という仕事を2年ほどやっていました。
まだ黎明期と呼んでいい頃からスタートしたこともあり、それなりに人気のあるアカウントに育てられたかなと思っています。当時は毎日、宣伝のトピックやネタを投稿していて、多い時は1日100件以上投稿することもありました。
ソーシャルメディアでのコピーの最大の特徴は、ひとつひとつの投稿にお客さまからの反応があることです。「いいね!」とか、「リツイート」とか、「お気に入り」とか。
企業として、伝えたいことはいわゆる宣伝。だけど、露骨な宣伝はあまり響かないから・・・などと、興味を持ってもらえるよう工夫しながら投稿していました。気に入ってもらえて、情報が広まったときは「よっしゃ!」と喜んでいたものです。
そんなある日、出会ったのが宣伝会議。しかも、自分が「企業Twitterの中の人」として掲載されるというのがきっかけで!(それまで知りませんでした・・・)
ソーシャルメディアでの取り組みを、企業の宣伝の取り組みの事例としてご紹介いただいたのですが、その時に初めて自分が投稿してきたのが「コピー」だったことに気づきました。言ってみれば、無意識のうちに自分でコピーの1000本ノックをやっていたようなものだったのです。とはいえ、せっかく実践の場があったのに、講座を受講する前だったのはもったいなかったと思います。今思えば、「こんな風にしたら、もっと反響があったかも!?」ということもあります。
ちなみに、そのときのご縁でいくつかの講座をご紹介いただき、後にコピーライター養成講座を受講することになりました。
無意識にコピーを書いていたなんて、私って、もしかしてコピーライター体質?
などと意気込んで受講したのですが、現実はそんなに甘くなかった・・・。
次回はそんな話をしたいと思います。
室山加奈子(むろやまかなこ)
シナジーマーケティング 営業部西日本企画制作グループ ディレクター。1979年生まれ。関西大学総合情報学部卒業後、書店アルバイト、制作会社とクライアント企業両方でのWebディレクターを経て2012年10月から現職。宣伝会議コピーライター養成講座 2012年春 基礎コース、Web&広告プランニング講座2011年秋 修了。
バックナンバー
コピーライター養成講座卒業生が語る ある若手広告人の日常
- 2012年11月 小野勇樹「いちデザイナーが感じる、言葉の大切さ。」
- 2012年10月 貝洲岳洋「(極私的)広告セレンディピティ(1)」
- 2012年9月 林潤一郎「よく考えない。」
- 2012年8月 小林麻衣子「女子力」より「おっさん力」
- 2012年7月 杉山元規「悩める29歳(1)」
- 2012年6月 栗栖周輔「学歴なし、職歴なしで広告業界に入るには」
- 2012年5月 永友鎬載「僕の失敗(1)」
- 2012年4月 大津健一「幸運の女神は最終講義で微笑んだ」
- 2012年3月 大重絵里「考え続けられる人が、輝いている」
- 2012年2月 山川力也「コピー」じゃなくて、「いいコピー」を書くために。
『コピーライター養成講座』
講師は一流のコピーライターが直接指導 プロを育てる実践型カリキュラム
いまでも多くの有名クリエイターを輩出している本講座。幾度かの改変を経て、内容を一新。コピーやCMといった、広告クリエイティブだけでなく、インタラクティブ領域のコミュニケーション、マーケティングやメディアクリエイティブなど、さまざまな視点からコミュニケーションを構築する能力を養い、次世代のクリエイターを育てます。